...其或者は父母の命ずる儘に靈魂の上の他人に其身を任せて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...戀愛の熱に身を任せて行衞も知らぬ夢又夢の境を彷徨ひ行く少年男女の間に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...退屈をまぎらすための行楽に身を任せて...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...外部の刺戟(しげき)ばかりに身を任せて走り出して...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...屹(きっ)と身を任せている...
泉鏡花 「浮舟」
...――あの男に身を任せていた位なら...
田山花袋 「蒲団」
...男に身を任せて汚れているのだ...
田山花袋 「蒲団」
...そのまま身を任せてしまったのであった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...空と地とに啓示せられる誘(いざな)いのままに彼は身を任せて...
豊島与志雄 「恩人」
...気長く身を任せて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...復活の力に恍惚(こうこつ)と身を任せてるさまが見えていたので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...コーヒーの香りかビールの泡に身を任せておくべき処だ...
豊島与志雄 「女人禁制」
...その動揺と響きとに身を任せて...
豊島与志雄 「林檎」
...船に身を任せて海外へ走れば...
中里介山 「大菩薩峠」
...このように感情に身を任せて総てを打ち明けるようなことはしなかったに違いない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...身を任せているのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...そう云う男に身を任せているのが悔やしいとか...
森鴎外 「雁」
...今はこの花の白さに溶け入ってなるままに身を任せてしまいたいと思うのであった...
横光利一 「旅愁」
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