...して見れば人々が口に言ひ囃してくれる貴船明神の螢の歌もの思へば澤の螢も吾身より憧れ出づる魂かとぞ見るの一首にしても世の人が云ふ程に...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...じぶんの身よりもおくがたはどうあそばすおつもりか...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...殿は本當は此身より他にないやうなことを言ふのであるけれど...
田山花袋 「道綱の母」
...情熱それ自身よりもずっと危険である...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...永久の競り上げ――他人よりもまさり自分自身よりもまさろうとする――を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分自身よりも真理を愛さなけりゃいけないけれど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...われ自身よりほかにだれもいない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それについては女の身よりも男の蘿月に万事を引受けて取計らってもらいたいというのであった...
永井荷風 「すみだ川」
...恐らくボオドレエルが私自身より意識的であることに気が付くからである...
中原中也 「海の詩」
...彼のやうな身よりも家もない人が...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...リストは彼自身よりも...
野村胡堂 「楽聖物語」
...平次自身よりも文七の喜びだつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私自身よりも郷土研究家島袋君が...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...近く自分の身より始めて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...恐して破身の際一身より冷汗を出すは...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...若くていくらかフーピーな身よりのない娘といい家庭をこしらえてゆくことを眼目に結婚をすることから始まる...
宮本百合子 「「結婚の生態」」
...唐沢氏自身よりも当の慶太郎がこの話に大乗気になって...
矢田津世子 「女心拾遺」
...而(しか)もその晩はお通夜なのですがこの辺は宗旨の関係上が今でも土葬のしきたりだそうで身よりもないし結局同僚だけで簡単な不気味なお通夜をすまし人夫を頼んで細君の墓場のよこを掘ったのですが...
蘭郁二郎 「穴」
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