...まだ筋骨のかたまらない弟の身の上を...
芥川龍之介 「偸盗」
...彼女たちは決して貧しいという身の上ではありません...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...あんな男に見込まれるやなんて何ちゅう情(なさけ)ない身の上やろ...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...(何うにもならん――因果な身の上...
直木三十五 「南国太平記」
...しっとりと潤(うるお)った身の上話の続きとして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...與四郎 何ごとも不運の重なってきたのがこの身の上...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...それから彼は草の上に坐って、彼の身の上話、といっても、最初彼が戦士の真鍮の盾の上で育てられてからこの方、おぼえているだけのことを彼等に話しました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...その子供と見えるのもいる」「あの人たちはわたしと同じ身の上のものです」「中には青じろい花の冠をつけているものも見える」「あの人たちは恋をしています」「あなたは冠をつけていない...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...私はもう位を譲って責任の軽い身の上になりたく思う」こんなことを帝は仰せられた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...新石町の菓子商なる五郎作は富豪の身の上ではなかつたらしい...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...互の身の上だろう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...己の身の上を顧みた...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...私は誰かひとさまのお身の上が語られるのを聞きましても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私でもどうかなった後はゆき処もない身の上ですからね」「己だって明日のことは知れやしない」「それだけですか」大助はじっと相手の横顔を見た...
山本周五郎 「新潮記」
...僕が呉一郎の何に当ろうが……どんな身の上だろうが同じ事です...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...人には語らぬ身の上も...
吉川英治 「私本太平記」
...身の上をきかれて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...この兆二郎の身の上は...
吉川英治 「増長天王」
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