...彼女はその身うちに何かしらわたくしの精神と一脈相通じるものを有っていたのであります...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...「その香の好(よ)さと申したら、通りすがりの私どもさえ、寐(ね)しなに衣(き)ものを着換えましてからも、身うちが、ほんのりと爽(さわや)いで、一晩、極楽天上の夢を見たでござりますで...
泉鏡花 「怨霊借用」
...身うちのものもゐないことが分りました...
鈴木三重吉 「勇士ウ※[#小書き片仮名ヲ]ルター(実話)」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...両手を伸して吹入るオゾンに身うちを洗ひ...
高村光太郎 「智恵子抄」
...不意に彼の身うちで何物かが堰を切ったのである...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...われらが身うちにも...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...いまもわが身の身うちよりもえいづる...
萩原朔太郎 「利根川の岸邊より」
...やさしいあまりにも美しい時の呼吸づかひをじつと身うちに感じながら...
原民喜 「ある時刻」
...この家の細君はいつも何か烈しい苛立ちを身うちに潜めてゐた...
原民喜 「火の子供」
...身うちがぞつとするやうに彼は感じた...
平出修 「瘢痕」
...――そんな何かしら身うちまでひやりとするやうな...
堀辰雄 「おもかげ」
...ザラついて身うちがゾツとするのです...
牧野信一 「趣味に関して」
...夏は町はずれの蓮田へひらく紅白の花の美しさを今も身うちの涼しくなる風情に思い返すことができる...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...しみ/″\と身うちに環(めぐ)つて...
水野仙子 「散歩」
...どのように身うちの者どもが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...身うち知合いの人々のあつまってくるようなさいには...
柳田国男 「母の手毬歌」
...私の身うちの方々が...
夢野久作 「鉄鎚」
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