...と思うと石に躓(つまず)いたのか...
芥川龍之介 「少年」
...下なる網に躓(つまず)いて倒れぬばかり...
泉鏡花 「悪獣篇」
...古久先生の古帳面に蹶躓(けつまづ)いてからとても六(む)ツかしくなって来た...
魯迅 井上紅梅訳 「狂人日記」
...虚誕も少(ちつ)とだと躓くが此位甲羅(かふら)を経(へ)ると世渡りが出来ると見える子...
内田魯庵 「犬物語」
...往来を連れて歩いている時に躓(つまず)いて転んだりしても...
谷崎潤一郎 「細雪」
...時々尖つた石に躓きかけるのを堪らない心持で見た...
田山録弥 「山間の旅舎」
...驅けて躓くアイアース――神女は彼を妨げぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...この解釈の機能そのものに於て躓くものなのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...生首に躓(つまず)くんで」先棒が...
直木三十五 「南国太平記」
...僕はつい用意の足りない躓(つま)ずき方をしたのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...抜き取られて放り出してある一本のコロに躓く...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...等しくこの問題に躓いた(五)...
波多野精一 「時と永遠」
...まづ、躓いて、初めて天を眺め、神を祈る...
林芙美子 「浮雲」
...どこで躓くか知れたものでない...
久生十蘭 「ノア」
...そもそも躓きのもとでした...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...そういうところへひょっこり現われた一つの躓(つまず)きが...
本庄陸男 「石狩川」
...躓(つまず)きたおれんばかりに楽屋の奥へ転がり込むと...
夢野久作 「暗黒公使」
...彼女の木靴は石へ躓いた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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