...顔にも現わさない葉子の躊躇(ちゅうちょ)を見て取ったらしくこうなじるように尋ねたが...
有島武郎 「或る女」
...人見には即座に返事をするのが躊躇(ちゅうちょ)された...
有島武郎 「星座」
...躊躇している場合ではない」後髪を引かれるような想いで...
海野十三 「深夜の市長」
...長い躊躇(ちゅうちょ)の後...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...何の躊躇(ちゅうちょ)もなく鎌の刃を引掛けたが...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...しかしこの褐色飲料(かっしょくいんりょう)は躊躇(ちゅうちょ)もなく受け入れてしまった...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...躊躇(ちゅうちょ)していてはいけませんよ...
ストックトン Francis Richard Stockton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...躊躇(ちゅうちょ)せず公言している...
太宰治 「愛と美について」
...ちょっと躊躇した...
徳田秋声 「新世帯」
...赫々(かっかく)たる簒奪者(さんだつしゃ)の上に恐るべき歴史家を解き放すことを躊躇(ちゅうちょ)し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...其の子弟に對する猜疑と臆斷に滿たされた日本の家庭に春子を訪問するのは此の場合どうであらうかと躊躇もされる...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...私はちょっと躊躇(ちゅうちょ)した...
夏目漱石 「こころ」
...「第一を躊躇(ちゅうちょ)の時期と名づける...
夏目漱石 「幻影の盾」
...「フーム」新三郎は一度は唸(うな)つて躊躇(ためら)ひましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最早躊躇(ちゅうちょ)はしませんでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...長くいっしょにいられる夫人や子供たちの中へはいって行って幸福であるかどうかが疑問だと思って私は躊躇(ちゅうちょ)しているのです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その懸念(けねん)がいささか源氏を躊躇(ちゅうちょ)させていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...町人とはいえない吉五郎の今の言葉にちょっと躊躇(ためら)いを覚えずにはいられなかった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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