...非常に焦躁の念に驅られたのである...
鮎川義介 「革命を待つ心」
...得三は腰に付けたる短銃(ピストル)を発射(はなつ)間(ま)も焦躁(もどか)しく...
泉鏡花 「活人形」
...そして彼の焦躁(しょうそう)がどうにも待ちきれなくなり...
海野十三 「流線間諜」
...それはあるときは焦躁となり...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...山上通信は、私の狂躁、凡夫尊俗の様などを表現しよう、他にこんたんございません...
太宰治 「創生記」
...街の躁音(さやぎ)のこやみなく粗布(あらぬの)重ねその上に独りごろんと寝ころべば粗布(あらぬの)は...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...気違い染みた焦躁に追い立てられて...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...まア見てくれ」小助は不安と焦躁(しょうそう)にかき廻されて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...医者が臓躁病、一名ヒステリアと呼んでいる御婦人向きの情緒があるが、そいつにやられると観念の錯倒をひきおこし、殊更、不利な言論をはき、心にもない危険な行為をする...
久生十蘭 「だいこん」
...併し躁狂の猛烈な発作の時だつて...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...「――誰か近所の癲狂院(メゾン・ド・サンテ)から逃げ出した狂躁(きょうそう)性の気違いが」「ある点では」と彼が答えた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...互ひに軽い焦躁を感じながら――...
牧野信一 「環魚洞風景」
...今はもう訓練者達の方も余程の困憊と焦躁にあふられて...
牧野信一 「創作生活にて」
...焦躁(しょうそう)している...
吉川英治 「新書太閤記」
...二人のかこむ炉には焦躁(しょうそう)と沈鬱(ちんうつ)の夜がつづいた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...心のうちの焦躁が突かせたのである...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...侍の面目をじっと噛んで躁(さわ)ぐ心を踏み怺(こら)えているにちがいなかった...
吉川英治 「源頼朝」
...なんとなく楼内が躁(さわ)がしい...
吉川英治 「宮本武蔵」
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