...寂寥や焦躁や不機嫌や――凡て内面に喰入る孤獨を男らしく自分一人で堪へ凌いで...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...高声器の近所で躁(さわ)ぐもの...
海野十三 「空襲葬送曲」
...焦躁(しょうそう)の色蔽(おお)うべくもなく...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...今でこそ一部軽躁なる青年男女の間の唇頭に上りおるのみであるけれども...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...堪へがたい焦躁に...
太宰治 「音について」
...お前のさもしい焦躁は...
太宰治 「善蔵を思う」
...少しも齷齪焦躁の気はなく...
豊島与志雄 「文学以前」
...李徴は漸く焦躁に驅られて來た...
中島敦 「山月記」
...不安と焦躁をかき立てるのです...
野村胡堂 「音波の殺人」
...気違い染みた焦躁に追い立てられて...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...医者が臓躁病、一名ヒステリアと呼んでいる御婦人向きの情緒があるが、そいつにやられると観念の錯倒をひきおこし、殊更、不利な言論をはき、心にもない危険な行為をする...
久生十蘭 「だいこん」
...併し躁狂の猛烈な発作の時だつて...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...焦躁(あせ)りまわらずにはいられなくなった事がある...
夢野久作 「暗黒公使」
...民衆の中にある斉(ひと)しき焦躁(しょうそう)であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...こうしてはおられないという焦躁(しょうそう)を...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...溺れもせず躁(さわ)ぎもしない...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...底波のうねり大きく荒(あ)れ躁(さわ)いでいたにちがいない...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...葉を摘(つ)み枝を尋ねる愚かな焦躁(しょうそう)に責められ惑わされてくるのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??