...そんなものいつかは蹴散らしてしまうし...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...蹴散らして一度(ひとたび)退かむか...
泉鏡花 「活人形」
...大きな靴の踵(かゞと)で暴(やけ)に地面(ぢべた)を蹴散らしてみたが...
薄田泣菫 「茶話」
...馬上ならば何者なりとも蹴散らして通るべきものを...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...いやそんなものをすっかり蹴散らして...
豊島与志雄 「操守」
...ぱっぱっと蹴散らして歩いた……...
豊島与志雄 「母親」
...落葉を踏み砕き、蹴散らして、颯爽と歩きたいのだ...
豊島与志雄 「母親」
...南条は左の小脇にまだ病体の宇津木兵馬を抱えながら、右の手と足とを縦横に働かせて、組みついて来る同心や手先や非人を取って投げ、蹴散らして、阿修羅のように戦っているのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...男なんてくだらない!蹴散らして...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...ありあう(ど)を蹴散らしていきり立つところだが...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...おれがその魔窟を蹴散らして呉れるわ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...私の若駒バーシニスター号ならどんな競争馬も蹴散らして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...今までと打って変って暗い甲州側へ雪を蹴散らして駆け下りた...
松濤明 「春の遠山入り」
...鱶(ふか)だの鮫(さめ)だのは素より、身体(からだ)中に刃物を並べた鯱(しゃち)だの、棘(とげ)の鱗(うろこ)を持った海蛇だのが集(たか)って来て、烈しい渦を巻き立てて飛びかかりましたから、香潮は一生懸命になって、拳固で擲(なぐ)り飛ばし、足で蹴散らして、追いつ追われつ底の方へわけ入りましたが、その中(うち)にやっとこんな魚(うお)の居る処から逃げ出した時には、もう身体(からだ)がグタグタになって、胸が苦しくて眼が眩(くら)んで、死にそうになっていました...
夢野久作 「白髪小僧」
...逃げる間もなく踏み蹂(にじ)り蹴散らして...
夢野久作 「白髪小僧」
...長羅はひとり転がる人波を蹴散らして宮殿の中へ近づくと...
横光利一 「日輪」
...突然警官隊が騎馬で殺到して来て群衆を蹴散らして...
横光利一 「旅愁」
...一気に敵陣を蹴散らして...
吉川英治 「三国志」
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