...かっと地面を蹴り出した...
犬田卯 「荒蕪地」
...石を蹴り蹴り路を歩いて...
太宰治 「鴎」
...深雪は――足で蹴り...
直木三十五 「南国太平記」
...石蹴りにもあきたお国さんは前髪をかきあげて汗ばんだ額に風をあてながら「こんだなにして遊びませう」といふ...
中勘助 「銀の匙」
...桜の木の下で石蹴りなんぞをして...
中里介山 「大菩薩峠」
...蹴り出されたお皿は庭の土の上で...
中原中也 「良子」
...小さな肥った脚で猛烈に蹴り立てていました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...靴の踵(かかと)でコツンコツンと扉(ドア)を蹴りながら...
久生十蘭 「キャラコさん」
...腕を挙げ、脚を蹴り、水を吹きして身を踊らせるのであつたが、たゞ見たところでは弱々しく邪魔にもなりさうもなく漂ふてゐる多くの水藻が、執拗に四肢にからまりついて、決して自由な運動が出来ないのである...
牧野信一 「鏡地獄」
...矢庭(やにわ)に怖ろしい胴震いを挙げて後の二脚をもって激しく地面を蹴り...
牧野信一 「ゼーロン」
...その時千枝子が力一杯私の脛を草履の先で蹴り...
牧野信一 「早春のひところ」
...マーサがスツールから飛び降りて男を蹴り飛ばした...
R. マッケナ R. McKenna The Creative CAT 訳 「愛と月の犬」
...褄(つま)を蹴りみだして...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...甲谷は靴さきに浮ぶ支那船(ジャンク)の燈火を蹴りながら...
横光利一 「上海」
...奴国の宮を蹴り捨てた...
横光利一 「日輪」
...馬の腹をひと蹴り蹴った...
横光利一 「日輪」
...その扉の固さは蹴りつづけ押しつづけても開かなかった...
横光利一 「旅愁」
...位階に従って、まず高貴な人から、第一を蹴り、以下順々に、二座三座四座と、八本の“懸(かかり)ノ木”に備えている敵手へ蹴渡してゆくのである...
吉川英治 「新・水滸伝」
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