...焦立たしげに土を蹴つて鼻孔から吐く煙のやうな水蒸気の長い流に...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...山河二百里を蹴破り来(きた)りしこの鉄脚を...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...小鳥は奇妙につよく空(くう)を蹴り翻り 自然にかたへの枝をえらんだ...
伊東静雄 「詩集夏花」
...ふとん蹴ってはね起きてしまったという...
太宰治 「HUMAN LOST」
...ついでに巡査も蹴って...
谷譲次 「踊る地平線」
...何よりもその活(い)き活(い)きとした景気の好い態度(ようす)に蹴落(けおと)されるような心持ちになりながら...
近松秋江 「うつり香」
...彼は以前から出ようとしていた所の留置場を蹴破って...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...「若主人を蹴殺した馬を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蒲団を蹴りながら...
林芙美子 「浮雲」
...思(おも)ふさまに擲(たゝ)かれて蹴(け)られて其(その)二三日(にち)は立居(たちゐ)も苦(くる)しく...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あばらを強烈に蹴られて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...一度何かに蹴つまづいて倒れさうにするが再び走つて追つて来る...
三好十郎 「おスミの持参金」
...押し合う兵士が埃を蹴立てて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...そういう時、領主の兵は、火の手を見るや、那古屋(なごや)や清洲城(きよすじょう)から殺到して、眼の前で、敵を蹴ちらし、敵を斬り、そして各所の砦(とりで)や木戸の兵も出合わせて、これを殲滅(せんめつ)した...
吉川英治 「新書太閤記」
...しぶきを蹴立てて...
吉川英治 「新書太閤記」
...騎馬と蹴鞠(けまり)はことのほか優(すぐ)れておいで遊ばすそうで...
吉川英治 「親鸞」
...京の蹴上(けあげ)から近江路へ急がせていた...
吉川英治 「源頼朝」
...姫は国王をも一蹴する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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