...頗(すこぶ)る足元が蹣跚(まんさん)としていた...
芥川龍之介 「路上」
...さて百姓は蹣跚(よろめ)きながら我家に帰った...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...社長は蹣跚(よろ/\)と行つて椅子に倒れ懸りながら...
石川啄木 「菊池君」
...何やら呟(つぶや)き乍ら蹣跚(よろ/\)とした歩調(あしどり)で行き過ぎた...
石川啄木 「鳥影」
...大通りを避けて見知らぬ露地から露地へ私は蹣跚(まんさん)と歩き廻った...
梅崎春生 「風宴」
...よろよろと蹣跚(よろめ)き...
海野十三 「流線間諜」
...465即ち蹣跚と歩み行き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...敵來ぬ中は蹣跚の牛群彼はやしなへり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...しかしてそのわずかに生存するものとても痩歩蹣跚(そうほまんさん)すでにその片足をば墓中に投じたるにあらずや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...彼は立ち上ると蹣跚(よろめ)いて行って...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...風月堂にていつもの如く晩餐をなし酔歩蹣跚出雲橋を渡る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...橋の詰の方へ酔歩蹣跚(すいほまんさん)として行く姿が見える...
中里介山 「大菩薩峠」
...よきこと起(おこ)せ」勘次(かんじ)はさういつて自分(じぶん)も一(ひと)つに蹣跚(よろ)けながら立(た)つた...
長塚節 「土」
...蹣跚(まんさん)として雲を踏むよう...
野村胡堂 「死の舞踏」
...引き摺るようにして蹣跚(まんさん)として来たる...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...蹣跚(よろめ)きさうな身体を支へて呉れさうな気がした...
原民喜 「閑人」
...二人は蹣跚(まんさん)たる足どりで...
久生十蘭 「魔都」
...見るからに悠然と口笛を吹きながら池のまはりを蹣歩しはじめた...
牧野信一 「池のまはり」
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