...さて百姓は蹣跚(よろめ)きながら我家に帰った...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...社長は蹣跚(よろよろ)と行つて椅子に倒れ懸りながら...
石川啄木 「菊池君」
...よろよろと蹣跚(よろめ)き...
海野十三 「流線間諜」
...さながら醉人(ゑひどれ)のやうに蹣跚(よろめ)く...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...浴衣(ゆかた)がけで車の前を蹣跚(まんさん)として歩いて行く...
寺田寅彦 「KからQまで」
...皆悉く蹣跚と歩む群牛...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...蹣跚(まんさん)と改札口を出て行くのが見えた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...さしおいた伯耆の安綱の刀を持って酔歩蹣跚(すいほまんさん)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこのマロニエの並木の下を蹣跚(ばんさん)とよろめいて行った...
中島敦 「十年」
...蹣跚(まんさん)として登校されるようでは...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...蹣跚(よろめ)きさうな身体を支へて呉れさうな気がした...
原民喜 「閑人」
...昭和十年一月二日の午前三時半ごろ、酔歩蹣跚として、新橋から山手へ帰ろうとされた方々、あるいは、タキシーによって銀座四丁目を経て、四谷、牛込の方へ赴かれようとなさった方々がそれらの地点に差しかかった時、突然暗闇から私服あるいは新撰組の隊士が現われて交通を制止し、非常なる大廻りをさせられて帰宅されたことを思い出されるでしょう...
久生十蘭 「魔都」
...有楽町の通りを一人の酔漢が口笛を吹きながら蹣跚たる足どりで歩いて行く...
久生十蘭 「魔都」
...彦太郎は蹣跚(まんさん)たる足どりで...
火野葦平 「糞尿譚」
...見るからに悠然と口笛を吹きながら池のまはりを蹣歩しはじめた...
牧野信一 「池のまはり」
...ちよつと踏み止まつて今度は故意に蹣跚とした...
牧野信一 「公園へ行く道」
...ぎごちなく蹣跚(よろめ)いた...
宮本百合子 「海浜一日」
...大酔して蹣跚(まんさん)とした足もとを...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索