...無鐵砲を必然だと云ふのは蹣跚たる醉歩が醉つぱらひにとつて必然だと云ふに等しい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...社長は蹣跚(よろよろ)と行つて椅子に倒れ懸りながら...
石川啄木 「菊池君」
...フラフラと蹣跚(よろめ)いた...
海野十三 「深夜の市長」
...六郷川をわたり、原村の立春梅は閑却して、新田神社の前を過ぎて、池上村に來り、鑛泉松葉館に至りて、浴し、酒し飯し、腹と共に、昨日來の望みも滿ち、醉脚蹣跚として、大森の停車場に來り、茶店に憩ふほどに、乘客非常に多く、わざ/\杉田より折り來りし梅枝、いと大なれば、或ひは汽車の中に持ちゆくこと難く、持ちゆくも、人込の爲に、あたら花を散らされては甲斐なしとて、宿の主婦の花ほしげなるを幸に、之に與へて、遂に全く花と別れぬ...
大町桂月 「杉田の一夜」
...蹣跚(よろよろ)と立ち上つて...
薄田泣菫 「茶話」
...其処へ蹣跚(まんさん)と通りかゝつた痩せぎすの和服の酔客を呼び止めて...
谷崎潤一郎 「泉先生と私」
...465即ち蹣跚と歩み行き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...敵來ぬ中は蹣跚の牛群彼はやしなへり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...485*蹣跚として歩む群...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...しかしてそのわずかに生存するものとても痩歩蹣跚(そうほまんさん)すでにその片足をば墓中に投じたるにあらずや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...彼は立ち上ると蹣跚(よろめ)いて行って...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...よきこと起(おこ)せ」勘次(かんじ)はさういつて自分(じぶん)も一(ひと)つに蹣跚(よろ)けながら立(た)つた...
長塚節 「土」
...蹣跚(まんさん)として登校されるようでは...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...引き摺るようにして蹣跚(まんさん)として来たる...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...蹣跚(よろめ)きさうな身体を支へて呉れさうな気がした...
原民喜 「閑人」
...二人は蹣跚(まんさん)たる足どりで...
久生十蘭 「魔都」
...有楽町の通りを一人の酔漢が口笛を吹きながら蹣跚たる足どりで歩いて行く...
久生十蘭 「魔都」
...彦太郎は蹣跚(まんさん)たる足どりで...
火野葦平 「糞尿譚」
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