...決して単なる江戸趣味の小天地に跼蹐(きょくせき)しているものではない...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...シカモその志が決して区々日本の学界や文壇の小蝸殻(しょうかかく)に跼蹐(きょくせき)しなかったのが証される...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...硯友社という小さい天地にばかり跼蹐(きょくせき)しないで...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...何の跼蹐ぞ! あるものはただ自由な天と地であり胸を張って大地に立つ蒼穹(あおぞら)への呼吸であり...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...たかがスポーツの問題などに跼蹐(きょくせき)してはいられない...
戸坂潤 「社会時評」
...文学を益々跼蹐させ...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...跼蹐(きょくせき)していた天地のほかに...
中里介山 「大菩薩峠」
...路頭に跼蹐(きょくせき)している...
夏目漱石 「虞美人草」
...その様式化された技術の束縛の範囲内だけに跼蹐してゐることは忍べなかつた...
野上豊一郎 「演出」
...更に跼蹐して二三の號舍を仔細に窺へば...
原勝郎 「貢院の春」
...内外の末流に跼蹐(きょくせき)して...
久生十蘭 「玉取物語」
...土龍(もぐら)のように跼蹐(きょくせき)している...
火野葦平 「花と龍」
...宗藩の祖である政宗(まさむね)公がまだ跼蹐(きょくせき)した頃...
本庄陸男 「石狩川」
...隔地の景色に無二の新意匠あるを忘れて目前の小天地に跼蹐(きょくせき)するの弊害あり...
正岡子規 「俳諧大要」
...何となく跼蹐んでゐる自分の膝頭をゆつくり抓つて見た……...
室生犀星 「渚」
...そんな処に跼蹐(かが)んでいらっしったら...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...また必ずしも仏法の軌範の内に跼蹐(きょくせき)していなかった...
柳田国男 「山の人生」
...跼蹐(きよくせき)して...
吉川英治 「平の将門」
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