...又輿論の存在に価する理由は唯(ただ)輿論を蹂躙(じゅうりん)する興味を与えることばかりである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...世界を牡蠣などに蹂躙させてたまるか...
東健而訳 大久保ゆう改訳 「瀕死の探偵」
...いきおい猛烈にわが同業者を蹂躙(じゅうりん)しまわった...
伊藤左千夫 「去年」
...圧制(あっせい)に依(よ)りて正義(せいぎ)の蹂躙(じゅうりん)されていること...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...華麗(かれい)な羅馬の文明を鉄蹄(てってい)に蹂躙(じゅうりん)した北狄(ほくてき)蛮人である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...警察官の取調べに於ける人権蹂躙を防止し...
戸坂潤 「社会時評」
...彼らは自国の伝統を喜んで蹂躙(じゅうりん)するが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それが無惨に蹂躙(ふみにじ)られたのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...ポーランドは抵抗しないで蹂躙に委せる筈はない...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...四「自分さへ良ければ他は蹂躪つても構はない」と云ふ考へは...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...今や奉天軍閥の許に一切を蹂躙されんとしているのであった...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...――正義の蹂躪された時である...
三木清 「人生論ノート」
...ところが大概(たいがい)の男は此の無能力者に蹂躙(じうりん)され苦しめられてゐる………こりや寧(むし)ろ宇宙間に最も滑稽(こつけい)な現象と謂(い)はなければならんのだが...
三島霜川 「青い顏」
...車の輪の蹂躙(じゅうりん)に委(ゆだ)ねている...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...完膚(かんぷ)なき迄に攪乱蹂躙(かくらんじゅうりん)されおり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...二十七不弥(うみ)を一挙に蹂躙(じゅうりん)して以来...
横光利一 「日輪」
...蹂躙(じゅうりん)、また蹂躙...
吉川英治 「三国志」
...自分が蹂(ふ)み躪(にじ)った花の痛々しい苦悶に対して...
吉川英治 「宮本武蔵」
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