...どうぞ」砂利(じゃり)を踏む音が聞えた...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...私にとってはまったく意外も意外! 手の舞い足の踏む所を知らぬ...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...真中の人の踏むところだけ残して...
壺井栄 「大根の葉」
...という三つの段階を踏むことになると云って好いだろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...重豪の轍を踏むであろうと...
直木三十五 「南国太平記」
...すると路地のどぶ板を踏む下駄の音が小走りになつて...
永井荷風 「雪の日」
...地団駄(じだんだ)を踏むのでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...土地を踏む前に、その予備知識の吸収に怠(おこた)りのないお銀様が、七里の渡しの名、間遠(まどお)の故事を知らないはずはありますまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...もしあの人の浄い足がそれを踏むならば俺はいやではない...
長與善郎 「青銅の基督」
...先生の踏む靴の底には敷石を噛(か)む鋲(びょう)の響がない...
夏目漱石 「ケーベル先生」
...出来るなら証文を書いたり判を押したりするような形式上の手続きを踏む金は借りたくないのです...
夏目漱石 「道草」
...八文字を踏む人柄ですが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「こいつはしまつた」平次は天井裏で地團駄(ぢだんだ)を踏むばかりです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...絨毯の下にスイッチを隠して、それを踏むと、電球式の閃光器が点(つ)いて、写真のシャッターが開くように仕掛けてあったんです...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...まさか素面では――とたじろいて二のあしを踏む者も多かったが...
牧野信一 「鬼涙村」
...同じステップを踏むんだつて...
三好十郎 「肌の匂い」
...「とつくにの子ら眠りおり青き踏む――いいね...
横光利一 「旅愁」
...その屋根を踏むように見降ろしながら坂を降りて行くのに...
横光利一 「旅愁」
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