...青牛(せいぎゅう)がまたうら枯草(がれくさ)を踏む音も立てないで...
泉鏡花 「雨ばけ」
...早く、早く」警官達は走るランチの上で、じだんだを踏む...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...谷本博士と名妓(めいぎ)7・13(夕)亡くなつた上田敏博士が京都大学に初めて来た頃谷本梨庵博士は文科の創設者として早くから京都の土を踏むでゐたから...
薄田泣菫 「茶話」
...やはらかい若草の葉を踏むと...
薄田泣菫 「春の賦」
...益満は草を踏むと「這って」と...
直木三十五 「南国太平記」
...大地を踏むことに...
中井正一 「映画と季感」
...すると路地のどぶ板を踏む下駄の音が小走りになって...
永井荷風 「雪の日」
...ひとりのみ山踏む時に...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...踏む角も見えぬ切っ立った山の遥(はる)かの上に...
夏目漱石 「虞美人草」
...まさしく浪漫主義の正系を踏む情緒詩派の流れである...
萩原朔太郎 「青猫」
...とても日本の土を踏むことはできまいと...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...足で踏むのは勿体ない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...踏むと危のうございますわ」野薔薇に花が咲いているには季節があまり早すぎた...
堀辰雄 「聖家族」
...その後を米村が一所懸命に踏むで行つた...
牧野信一 「月下のマラソン」
...私達は岸辺に這ひあがつて再び地を踏むと同時に...
牧野信一 「船の中の鼠」
...酒場のそとは荒荒しい土を踏む音や...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...同じ地を倶に踏むことの出来ない二人だ...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...「円木の揺れやむを見て青き踏む――その方がいいかな...
横光利一 「旅愁」
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