...二の足を踏む気さえ起ったと云います...
芥川龍之介 「妖婆」
...彼は恐らく再び日本の土を踏むことはありますまい...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...下にはカサコソと落葉を踏む音...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...梯子を踏む音のみが聞えた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...二つの道が事実上同じ過程を踏むこととなるにしても...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...地の上を踏む足音が聞こえていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...庭へ下りて四股(しこ)を踏む...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友が二度舌打ちをして地団駄を踏むのも無理のないことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...踏む足がおだやかではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...七たびも踏むべき麥と...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...それがまるで地踏鞴(じだんだ)を踏むやうにしてゐる...
水野仙子 「脱殼」
...前人の足跡を踏むような事はしたくない...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...同じ地を倶に踏むことの出来ない二人だ...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...武士が武士として踏むべき道に立っているんだ...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...黒ずんだ幹の行儀よく並んだ橡樹(マロニエ)の蔭を朝踏む気持は身が緊(しま)る様だ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...自分の踏む足にもわかった...
吉川英治 「剣の四君子」
...本位田(ほんいでん)家の隠居は、きかない気性の老母(としより)だった、又八のおふくろに当る人だ、もう六十ぢかいが、若い者や小作の先に立って野良仕事に出かけ、畑も打てば、麦も踏む、暗くなるまでの一日仕事をおえて帰るにも、手ぶらでは帰らない、腰の曲った体のかくれるほど、春蚕(はるご)の桑の葉を背負いこんで、なお、夜業(よなべ)に飼蚕(かいこ)でもやろうというくらいなお杉(すぎ)婆あさんであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...韻律を踏むように...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
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