...車夫が片足で梶棒を踏まえて...
有島武郎 「或る女」
...芝居好(ずき)な方で、酔っぱらった遊びがえりの真夜中に、あなた、やっぱり芝居ずきの俥夫(くるまや)と話がはずむと、壱岐殿坂の真中(まんなか)あたりで、俥夫(わかいしゅ)は吹消した提灯(かんばん)を、鼠に踏まえて、真鍮(しんちゅう)の煙管(きせる)を鉄扇で、ギックリやりますし、その方は蝦蟇口(がまぐち)を口に、忍術の一巻ですって、蹴込(けこみ)へ踞(しゃが)んで、頭までかくした赤毛布(あかげつと)を段々に、仁木弾正(にっきだんじよう)で糶上(せりあが)った処を、交番の巡査(おまわり)さんに怒鳴られたって人なんでございますもの...
泉鏡花 「薄紅梅」
...足の下に踏まえていた地球がなくなっても...
海野十三 「火星兵団」
...足の下に踏まえている大地が...
海野十三 「火星兵団」
...のっそりと戦友の屍を踏まえて...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...足もとに踏まえている甲板は...
海野十三 「爆薬の花籠」
...その時鶯は尾を空様(そらざま)に足は枝を踏まえて身を逆様にして啼いたというのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...時にはまた強烈な熱情を踏まえての客観写生句を熱望します...
高浜虚子 「俳句への道」
...何しろあの大家を踏まえて行くには...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれだけのことを踏まえて行こうというんだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...これから藤原の家を踏まえて...
中里介山 「大菩薩峠」
...傾き切った屋台骨を踏まえている身になってみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...高く空を限る雪稜を踏まえて...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...たくさんの小さな脚はしっかと床を踏まえていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...これらを踏まえて...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...磚(せん)のすき間から生えている葎までも何か大事そうに踏まえて...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...この事実を踏まえて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...――大石と足を踏まえて受取れば...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索