...町に足を踏み入れながら...
梅崎春生 「幻化」
...朝、露を踏んで出て、夜、月光を浴びて帰る...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...世界の公道はいかに踏みへらされ埃(ほこり)っぽくなっていることだろう――伝統と妥協との轍あとはいかにも深くなっているにちがいない! わたしは船室におさまって航行することを好まず...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...太子は眉(まゆ)一つ動かされずそのまま踏み板(ステップ)へ足をかけられ...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...妙に落付きのない雑踏を示していた...
豊島与志雄 「悪夢」
...たどたど踏みつつ...
直木三十五 「南国太平記」
...踏み込まれでもした日には...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分は二度とサモアの地を踏めまいと...
中島敦 「光と風と夢」
...宗助が霜を踏んで...
夏目漱石 「門」
...地団駄を踏みながら引揚げるほかはありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...サン・サーンの「死の舞踏(ダンスマカブル)」は又何んという厭らしい実感的な音楽だったでしょう...
野村胡堂 「死の舞踏」
...こいつは!」「ルーテル博士のおなかのやうぢや!」「こいつの腹を思ひつきり踏み潰したら...
牧野信一 「まぼろし」
...広場の土は数十万の勤労者の足に踏みしだかれ...
宮本百合子 「インターナショナルとともに」
...われわれの自由と幸福は最も臭(くさ)く醜き彼等駄獣(だじう)の群(むれ)に寝藁(ねわら)の如(ごと)く踏みにじらる……或年の夏米の値(ね)の例(れい)なくも昂(あが)りければ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...今宵弁慶堀で仇討の作法を踏むと誓言を立てておきながら...
吉川英治 「剣難女難」
...わしは仏子(ぶっし)にあるまじい心病にとりつかれ恥かしい迷路を幾日も踏み迷うていた...
吉川英治 「親鸞」
...あたりを見ると、小屋のなかに仕舞っておいた道具箱の道具が所きらわず抛(ほう)り出してあるし、小屋の中も、塚の上も、踏みにじって、何者かが乱暴狼藉を働いたらしい跡がある...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...その階段はこれまで何人も踏んだことがないほど清らかで...
和辻哲郎 「鎖国」
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