...やっぱり前跼(まえかが)みになって...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...何の跼蹐ぞ! あるものはただ自由な天と地であり胸を張って大地に立つ蒼穹(あおぞら)への呼吸であり...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...文学を益々跼蹐させ...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...妻戀稻荷の前に跼(しやが)みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無理矢理球台の下へ跼ましていた...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...或る小さな灌木(かんぼく)の上に気づかわしげに身を跼(こご)めている...
堀辰雄 「美しい村」
...あなたはまだ半信半疑ですこし身を跼めながら...
堀辰雄 「牧歌」
...既に後退性に方向されていることを認め得ないで私に固執した小芸術に跼んでいるところとあり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼はちょっと跼(かが)むような姿勢になったと思うと...
室生犀星 「野に臥す者」
...また必ずしも仏法の軌範の内に跼蹐(きょくせき)していなかった...
柳田国男 「山の人生」
...と背中を向けて跼(かが)んだ...
山本周五郎 「青べか物語」
...野郎ッ」呻きながら跼(かが)む奴の...
山本周五郎 「お美津簪」
...両手を桶の中へ突いて前跼(まえかが)みになり...
山本周五郎 「さぶ」
...と云いながらこっち向きに跼(かが)み...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...黙って身を跼(かが)めてこっちをうかがった...
山本周五郎 「花も刀も」
...一彼は立停って、跼(かが)み、草履の緒のぐあいを直す恰好で、すばやくそっちへ眼をはしらせた...
山本周五郎 「夕靄の中」
...恐れ気もなく死骸の傍に跼(しゃが)んで...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...参木はオルガを起そうとして身を跼(かが)めた...
横光利一 「上海」
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