...路次の心配は、御無用ぢや...
芥川龍之介 「芋粥」
...晝猶暗き路次を這入つた突當り...
石川啄木 「雲は天才である」
...糸七は、一雑誌の編輯にゆかりがあって、その用で、本郷丸山町、その路次が、(あしき隣もよしや世の中)と昂然(こうぜん)として女史が住んだ、あしき隣の岡場所で...
泉鏡花 「薄紅梅」
...女は狭い路次(ろじ)を入った...
田中貢太郎 「青い紐」
...何処かの物干台が路次へ崩(くず)れ落ちて来て...
谷崎潤一郎 「細雪」
...もう一度路次に入って来てその飯田という名札の掲っている中央の家の前に立って...
近松秋江 「狂乱」
...路次の出口の女房のはなしでは...
近松秋江 「狂乱」
...薄暗い路次の中から広い通りへ出ると...
徳田秋声 「爛」
...足早な下駄の音が路次から出て来かかっていた...
豊島与志雄 「反抗」
...十分の後(のち)ようやく路次を抜けて通りへ出た...
夏目漱石 「永日小品」
...彼の眼は細長い路次(ろじ)の一点に落ちた...
夏目漱石 「門」
...路次(ろじ)という路次...
平林初之輔 「祭の夜」
...路次いくつか隔てた遠方の町行く法印の法螺貝の音は炬燵にひとり魯文の『花ごろも狐の草紙』...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...それは一つ向う路次の長屋にいる御浪人で...
山本周五郎 「末っ子」
...向う路次の木戸からはいって左の五軒めだと教えた...
山本周五郎 「末っ子」
...路次は狭くて暗かった...
山本周五郎 「末っ子」
...路次の狭い長屋の奥へ入って行った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...長屋の路次を飛びだして行った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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