...これより路次第に嶮岨(けわし)く...
巌谷小波 「こがね丸」
...すぐ右側の路次(ろじ)へ入ろうとした...
田中貢太郎 「妖影」
...―――千束(せんぞく)町の路次を出ると...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...みのるは暗い路次の外れで挨拶して別れた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...しかたなく路次の入口の店屋で訊(き)くと...
近松秋江 「狂乱」
...やっぱりその路次を入っていった...
近松秋江 「霜凍る宵」
...今のところに変って来る前先(せん)の時もあの路次にはもういないというから...
近松秋江 「霜凍る宵」
...そっと胸の動悸を抑えるようにしてそのまま路次を出て来た...
近松秋江 「霜凍る宵」
...狭い路次にある裏の入口に立つてみると...
徳田秋声 「のらもの」
...もうその路次が通れなくなった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...漸く人がはいり込める位の狭い路次があった...
豊島与志雄 「反抗」
...路次へ隠れておいでなさい...
中里介山 「大菩薩峠」
...祇園町友禅の 赤く燃えたつ祇園町銀の糸の雨は斜に降りしきる渋色の 蛇の目の傘に降る雨も上に下にと降りしきる鴨川の 河原に啼いた河千鳥君と別れた路次口に雨はしきりと降りしきる...
野口雨情 「別後」
...この薄暗い路次の奥に仄見える木戸の燈火は...
正岡容 「寄席風流」
...子供の時分に東京にあった路次には...
正岡容 「我が圓朝研究」
...路次(ろじ)の上には何階建てかの表(おもて)の家があることは云ふ迄もない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...路次から路次を曲がりくねった貧民街の一軒だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...路次を覗(のぞ)いて...
吉川英治 「新・水滸伝」
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