...この手ぬかりを見た水兵たちの一人は砲身の上へ跨(またが)るが早いか...
芥川龍之介 「三つの窓」
...先生は引跨(ひんまた)ぐ体に胡坐(あぐら)の膝へ挟んで...
泉鏡花 「婦系図」
...浴衣がけで平氣で尻はしよりして毛臑をだしたまま跨いで渡つてしまふところだ...
小穴隆一 「二つの繪」
......
関口存男 「移轍(Anakoluth)」
...老父が河へ下りる路の手前で馬に跨つてゐる房一を見つけた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...信濃と飛騨に跨(またが)って...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)は閾(しきゐ)を跨(また)ぐと共(とも)に...
長塚節 「土」
...その時橋本は敷居を跨(また)いで...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...一緒に清川の敷居を跨(また)いだのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宜いだらうな」平次はもう敷居を跨(また)いで居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ドウナルド(ギイ・クラアレンスのこと)は皮の敷物の飾りについている虎の頭に跨(またが)っていました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...大海の中の大魚の上に跨(またが)る大牛の背中にのっているものと考えていた...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...カテリーナ! 老総帥が黒馬(あを)に跨がつてゐる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...コナン・ドイルの『緋色の研究』や『四人の署名』やその他のものなどは印度と本国とに跨がったものだがそういう欠点の少ない傑作だと思う...
平林初之輔 「私の要求する探偵小説」
...馬に跨(またがっ)て兵隊を指揮するは...
福沢諭吉 「学問の独立」
...僕はすぐにそれに跨がって...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...隊の中程でペガウサスに打ち跨つてゐる牧場の牛飼ひを業としてゐるRといふ若者がハーモニカの名手で...
牧野信一 「喜劇考」
...かれの跨ぐのに肩は廣すぎるくらゐであつた...
室生犀星 「めたん子傳」
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