...(三)思想と文学との両分野に跨(またが)つて起つた著明な新らしい運動の声は...
石川啄木 「弓町より」
...ものの五尺(ごしやく)とは隔(へだ)たらぬ私(わたし)の居室(ゐま)の敷居(しきゐ)を跨(また)いで明々地(あからさま)に薄紅(うすくれなゐ)のぼやけた絹(きぬ)に搦(から)まつて蒼白(あをじろ)い女(をんな)の脚(あし)ばかりが歩行(ある)いて來(き)た...
泉鏡花 「怪談女の輪」
...あれでは跨いだんじゃない...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...支那の歴史有りてより支那北部の民は常に馬に跨って奪掠をする...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...冷吉は入口を跨いで中へ這入る...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...手当り次第の馬に跨ると...
高浜虚子 「富士登山」
...数箇国の町村に跨がって...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...背中に跨って鞭撻って居る女神達は...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...多くの河を跨ぎ越えた...
ロード・ダンセイニ Lord Dunsany 松村みね子訳 「人馬のにひ妻」
...「二度と己(おれ)の家の閾(しきい)を跨(また)ぐな」と尖(とが)った声を浴びせかけて...
徳田秋声 「仮装人物」
...二十二家(いへ)の敷居(しきゐ)を跨(また)いだ宗助(そうすけ)は...
夏目漱石 「門」
...その後から相模屋の敷居を跨(また)いだガラッ八は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一緒に清川の敷居を跨(また)いだのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...本郷から下谷の根津わきまで跨(またが)って...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「旗手!」それから荒れ狂ふ馬に跨つて...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「旗手クリストフ・リルケ抄」
...馬の背に跨がった感じのこの鞍乗峠はいつ見ても眺望は優れている...
横光利一 「夜の靴」
...彼は何げなく敷居を跨ごうとした足を思わずまた引っ込めた...
横光利一 「旅愁」
...十文字峠は信州武州に跨がる山で...
若山牧水 「木枯紀行」
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