...黒犬の背に跨がりながら...
芥川龍之介 「犬と笛」
...信吾は急に取済した顔をして大跨に歩き出したが...
石川啄木 「鳥影」
...その途端今一人の士官が元気よく大跨(おほまた)に繁みのなかから飛び出して来た...
薄田泣菫 「茶話」
...常行堂(じょうぎょうどう)が左右にあって中央は通路を跨(また)いで橋が掛かり...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...伯耆の諸国に跨っていた...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...されば一閑斎の昔は二箇月に跨(また)がって城を持ちこたえ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...一跨(ひとまた)ぎに跨いで用心ぶかく内側へおりて行った...
徳田秋声 「仮装人物」
...腕を振って大跨に歩いて行った...
戸田豊子 「歩む」
...三(み)月に跨がる様に間(あひだ)を置(お)いて来(く)ると...
夏目漱石 「それから」
...ツイ敷居を跨(また)ぎそびれた心持で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大海の中の大魚の上に跨(またが)る大牛の背中にのっているものと考えていた...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...しかし閾(しきゐ)を跨がないうちに私共はずぶ濡れになつてしまつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「そんな方がゐられるのに、一體、何んだつてあなたはかうやつて、土耳古のやつらを征(せ)めに、鞍に跨つて、こんなひどい土地を進んでゆかれるんです?」侯爵は笑つた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「旗手クリストフ・リルケ抄」
...何も彼もスイスイと跨いで行く! 舟も一(ひと)またぎ...
牧野信一 「センチメンタル・ドライヴ」
...鏡の面をチラリと真白い馬に跨った騎士の影が掠めた...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...阿部川町といえば此処からひと跨(また)ぎだし...
山本周五郎 「柳橋物語」
...跨ぐズボンの股間から純白のいぶきが胸に噴き上り...
横光利一 「旅愁」
...そこの豪壮な門を跨(また)いで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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