...大宝沼は城趾の両側を挟さんで...
大町桂月 「秋の筑波山」
...交趾シナあたりでは臨邑が一番北にありまして...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...市場の舊趾に就いては同書に...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...そして院が上達部(かんだちめ)や殿上人(てんじょうびと)と御一緒に水飯(すいはん)を召しあがったという釣殿はどのへんにあったのだろうと右の方の岸を見わたすとそのあたりはいちめんに鬱蒼(うっそう)とした森が生(お)いしげりそれがずうっと神社のうしろの方までつづいているのでその森のある広い面積のぜんたいが離宮の遺趾(いし)であることが明かに指摘できるのであった...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...高麗交趾(こうらいこうち)の鉢に植えても...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...彼は大統領より附與せられたる廣濶なる全權によりて東京と交趾とを直轄し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...人々(ひと/″\)の掘(ほ)り起(おこ)した趾(あと)は畑(はたけ)の土(つち)を蚯蚓(みゝず)が擡(もた)げたやうな形(かたち)に...
長塚節 「土」
...譬(たと)へば目前(もくぜん)に在(あ)る低(ひく)い竹(たけ)の垣根(かきね)を破壤(はくわい)して一歩(ぽ)足(あし)を其(その)域内(ゐきない)に趾(あと)つけるだけのことに過(す)ぎないのである...
長塚節 「土」
...それでも其處(そこ)にはもう幾度(いくたび)か船(ふね)がつけられたと見(み)えて足趾(あしあと)らしいのが階段(かいだん)のやうに形(かたち)づけられてある...
長塚節 「土」
...日本アルプス遺趾」の標木が立つ――なんという悪夢にうなされかねない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...母家の趾には銘酒屋が立ち並んで景気の好い三味線の音が鳴つてゐる...
牧野信一 「鱗雲」
...支那の南方の安南とか交趾支那あたりが原産地注意らしい...
牧野富太郎 「植物記」
...いまゝたはじめて清福の作家生活結婚生活に入るを得た巣鴨の狭斜街の旧宅趾も亦過去一切を偲ぶ可くもなくなつてしまつた...
正岡容 「巣鴨菊」
...『礼記(らいき)』に〈猩々善く言えども禽獣を離れず〉など支那に古く知れたものでもと支那の属国交趾(こうし)に産したらしい...
南方熊楠 「十二支考」
...後足に三趾を具うるので前後足とも四趾ある東半球の猪属と異なり...
南方熊楠 「十二支考」
...呂宋(ルソン)、交趾(コーチ)、安南(アンナン)あたりの舶載品らしい陶器、武器、家具の類から、印度とかペルシャなどから齎(もたら)した物らしい鉱石の塊(かたまり)や、仏像、絵革(えかわ)、聖多黙縞(サンタマリアじま)、それから南蛮船の模型だの、金銀の細工品だの、自鳴鐘(とけい)だの――と数えて行ったら限(き)りもないほどである...
吉川英治 「新書太閤記」
...残っている十五本の趾(ゆび)から十五の爪肉を掘り出してわたしに投げてよこす...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...交趾の日本人町は...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索