...緋鯉(ひごい)の鰭(ひれ)のこぼれかかる真白(まっしろ)な足袋はだしは...
泉鏡花 「怨霊借用」
...足袋はだしのまま裏口から...
海野十三 「蠅男」
...足袋はだしで身も輕く身分も輕く夕闇の中を涼しく歸つて來る何か友達と並んで話し乍ら...
千家元麿 「自分は見た」
...足袋はだしのまま奥田教師たちのあとを追い下手に向う...
太宰治 「春の枯葉」
...紺のコール天の足袋はだしになり...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...足袋はだしで駆け廻っても躓くことはない...
豊島与志雄 「田園の幻」
...下駄をぬいで足袋はだしになり...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...片手にお湯の道具の風呂敷包みをかかえ、片手に下駄をぶらさげ、足袋はだしで、息を切らして台所口を引き開けた、その姿は、どう見ても狂人じみていた...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...つぎはぎのモンペに足袋はだしもある...
永井荷風 「買出し」
...足袋はだしの両脚とも凍りきって...
永井荷風 「雪の日」
...白足袋の足袋はだしで...
長谷川時雨 「大丸呉服店」
...凡て踊り手は足袋はだしか...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...下役の者が持って寄越した歳暮を妻が足袋はだしのまま追駈けて行って返した時の情景である...
原民喜 「蠅」
...二人とも天狗党から呼び出しを食って余儀なくやってきた者で、男一は紋付に袴のももだちを取り、白足袋はだし...
三好十郎 「斬られの仙太」
...それを見るや本田は、いきなり、足袋はだしで、縁側から横っ飛びに飛び降りて行き、韮山にむしゃぶり附く)野郎、逃げるか!韮山 ワァ! 痛いっ! 痛いがな! これ!本田 人が、おとなしく話をしていりゃ、ナメやがって!韮山 こ、こ、これ、乱暴な!本田 はばかりに行くからって言うから、まさかと信用して此方は待っていりゃ……あんまり遅いから出て来て見ると、このザマだ! 話を中途にして逃げると言う手があるかっ!韮山 そんな、そんな乱暴せんかて! なに、さらす!(二人、組打ちとなる)三好 ……(登美と共に、アッケに取られて見ていたが、やっとの事で)どうしたんです? 全体、どうしました?本田 どうしたも、こうしたも、この野郎! 人をナメやがって!韮山 しゃあから、しゃあから、返さんとは誰も言うとらん! ただ、もう少し待ってくれと、これ程言うても、あんまり話がわからんよってに――...
三好十郎 「好日」
...老夫人は足袋はだしのまま庭へ下りたところであった...
矢田津世子 「女心拾遺」
...私は草履をぬいで足袋はだしになり...
山本周五郎 「失蝶記」
...足は足袋はだしであった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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