...足掛け四年間のなじみ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...彼と結婚をするまではまるで無知な子供であった私は足掛け五年の間に彼に導かれ...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...私はお前と足掛け七年一緒にいたけれどコート一枚拵えてはやらなかった...
近松秋江 「うつり香」
...特許局に隠れていた足掛け八年の地味な平和の生活は...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...私のみは既に足掛け三年もそのままでいる...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...戰地に足掛け二年も居て殺風景な境涯に餘儀なく働いて居たものはたま/\女を見るとどれを見ても好く見えた...
長塚節 「開業醫」
...畳の上へ一足掛けて見るとぶくっとした...
夏目漱石 「坑夫」
...それはもう」「お前さんはこの店に幾年居るんだ」「足掛け三年になりますが――」「それで支配人というわけか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...足掛け三年の長い月日を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...足掛け三年前に伊勢屋へ入るまで八十二軒か...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄っぺらな毛布とヴォーケ夫人の古着に綿を詰め込んだ足掛けだけを引っ掛けていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...そこには倚掛(よりかか)りと足掛け台とのある腰掛けのような恰好をしている三つ四つの大きな石があった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...もう足掛け八年にもなりますんでね...
堀辰雄 「菜穂子」
...足掛け五年の月日は過ぎていたが...
松崎天民 「友人一家の死」
...明治四十年六月十一日付で東京音楽学校助教授になってから足掛け三年でした...
三浦環 「お蝶夫人」
...質の悪い者なら皆そんな所へ足掛けをつくるんだから...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...もう足掛け三年も前――京都から木曾街道を経て...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お師匠さまの側を離れてから足掛け四年にもなります...
吉川英治 「宮本武蔵」
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