...彼は一足先に学校に行った...
...雨の日は傘をささずに穴が開いた靴で歩くと、足先から水が染みてしまう...
...浄火の熱で、足先がポカポカに温かくなります...
...稍あつてから一足先に其の家を出て来たのであつた...
石川啄木 「道」
...五郎の頭から足先まで眺めた...
梅崎春生 「幻化」
...わたし達よりも一足先に登って来ていた...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...一と足先に歸つてゐた小出氏は...
高濱虚子 「横山」
...今やそのT―が何うやら一足先きに退場するのではないかと思はれて来た...
徳田秋聲 「和解」
...」と彼女は足先に眼を落しながら言った...
豊島与志雄 「波多野邸」
...足先にそれと感じられるだけで...
豊島与志雄 「道連」
...彼はその頭から足先までじろじろながめて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その秀吉よりも一足先にこの世を去った...
中里介山 「大菩薩峠」
...一寸(ちょっと)お顔を」一足先に...
野村胡堂 「女記者の役割」
...一足先に行ってみてはくれまいか」「ヘエ――」「それから念のために言っておくが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お氣の毒だが下手人は一と足先にこの金太がさらつて行くよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私がひと足先に駆け抜けて...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...一足先に兼吉さんが来て...
森鴎外 「そめちがへ」
...本番を彼にまかせひと足先きに中野の保井家へ向かった...
山川方夫 「演技の果て」
...一足先に小田原へ行くといって...
吉川英治 「江戸三国志」
...その足先を躱(かわ)していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...では、両人、ひと足先へ」と、東儀与力は、物蔭に頃あいを計っている加山と波越へ眼くばせをして急がせ、また、ふところからは一通の書面をとり出して、「先刻、密使をつかわしてあるから、委細はお聞き及びの通りであるが――と申し添えて、これをお奉行の手へ届け、羅門塔十郎に交渉(わたり)をつけること、よろしくご配慮を仰ぐと申して、来い」と、ひとりの部下に耳打ちをして、すぐにその場から走らせた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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