...殆(ほとんど)雅号の有無を以てすれば足るが如し...
芥川龍之介 「骨董羹」
...人は数個の字を書くに足る墨を...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...国文の摸範として生徒に示すに足るものと鑑定して掲げられたことと思ふ...
丘浅次郎 「落第と退校」
...日本のために萬丈の光を發揮した人――日本國が世界の學界に誇るに足る大學者――日本人種優良の現證を示して...
土井晩翠 「野口英世博士の生家を訪ひて」
...それはなかなか尊敬するに足る...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...大いに祝福するに足ることであったと思う...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...以て他山の石とするに足るものを持っている……或は...
豊島与志雄 「傍人の言」
...ほぼ勢源の対手(あいて)をするに足る位に使えるようになった...
直木三十五 「巌流島」
...これによつて見るも天保(てんぽう)以降浮世絵板刻の技術の年(ねん)一年如何(いか)に低落し行きしかを知るに足るべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...息をするに足るだけの少量を与えられて...
中里介山 「大菩薩峠」
...皆葉へ行く用足る...
長塚節 「十日間」
...唯山陰道に於て禪僧の活動として見るに足るものは...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...先生をして当時江戸流行医の巨擘(こはく)たらしむるに足るものであつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...世間を欺くに足る相当の技術を持った者という難かしい条件で...
夢野久作 「暗黒公使」
...王道の輔佐たるに足る大政治家の質があるということである...
吉川英治 「三国志」
...受け容れられるに足るものであったか否かを疑わざるを得ない...
吉川英治 「三国志」
...およろしいのではございませんか」「それで足る...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...己が不遇を知らずして天を楽しみ地を喜び平然として生きるものはさらに憐れむに足る...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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