...依て十二日の最も猛烈なる噴出は約三萬尺に達せしを想像するに足る...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...二 天幕の一夜五六人臥するに足るだけの天幕を持ち行きけるまゝにて...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...印度起原説の可能を想像せしむるに足る...
高木敏雄 「比較神話学」
...どれが一番好奇心を充たすに足るものか見当が付かない...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...秋ところ/″\の一節として書くに足るものだ)...
種田山頭火 「行乞記」
...△……足らで事足る生活……それが私の現在の...
種田山頭火 「其中日記」
...武蔵野の面影を偲ぶに足るやうな林やら丘やら草藪やらが沢山にあつた...
田山花袋 「丘の上の家」
...これに比すれば英人Anderson(アンダアソン)が Portfolio (1895) に掲載したる Japanese Wood-Engraving(日本の木板画)は同じく通俗平易の紹介なれども参考の資料とするに足るべき挿絵あるが故に遥(はるか)に優(まさ)れるものといふべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...わしが法門にはこれをつけてやるに足る人がない...
中里介山 「法然行伝」
...別に羨まれるに足るほどの事もない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...これは人を驚かすに足るもので...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...豐後に於ける傳道の跡見るに足るものあるのは...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...全人員の半分――それも無理をして――をやっと脱出せしめるに足るだけのボウトしか備付けてない...
牧逸馬 「運命のSOS」
...萬民が興味を寄するに足ることであるやうに書かれてあるのを例としてゐた...
正宗白鳥 「吉日」
...多数者を養うに足るであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...全世界二十億の脳髄をダアとなすに足る...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...政事(まつりごと)を執るに足るだけの仮御所がそこに建てられた...
吉川英治 「三国志」
...切銘(きりめい)してその優美を誇るに足るものだった...
吉川英治 「源頼朝」
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