...そして喜んで其人工の生命を与へるに足る丈の血潮を...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...其處に大小の穿鑿を刎ね返すに足る君の思想の人格的價値があつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...支那をして自ら国を守るに足るべき地位に達せしむるということが...
大隈重信 「平和事業の将来」
...いわば自然の旋律で閑寂な世界にもちこまれるに足るひびきである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...閣下果して帝國黨を以て頼むに足るの忠僕なりと信ずる乎...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...則ち本領の甚だ差別あるを知るに足る伯又口を開けば常に自由競争を語る自由競争は乃ち伯の人生観たる莫らんや人生既に自由競争の運命ありとせば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...諸君は私をあわれむに足るべきものと思われるでしょう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分はこんな巫山戲たことをしても責任は全うするに足るべく十分の勉強を繼續して居た...
長塚節 「教師」
...古き好(よしみ)をつなぐに足るのは生(き)の酒のみだよ...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...これを簡単に抹殺せしむれば足る――と考えられた...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...大いに他の実業家を警(いま)しむるの大効を奏するに足るべし...
福沢諭吉 「学問の独立」
...互(たがい)に相見て互に目礼を以(もっ)て足るべし...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...彼の藝術論を窺ふに足るものは...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...自己を養うに足るだけのものを得て帰るか...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...「稲妻のような閃光」又は「瞬間的発光」に関する多数の信憑するに足る報告を蒐集したと言うことである...
武者金吉 「地震なまず」
...僕が先(さ)つき心を怡ましむるに足る情人と云つたのは此女だ...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...唯これ不壊(ふえ)に精神(こころ)を練り一身の護りとすれば足るのでござる――がしかし...
吉川英治 「剣難女難」
...国の兵馬を託すに足る者ゆえ...
吉川英治 「三国志」
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