...現代と後世との人々に先生の事業の一端を説明するに足るやうな...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...・はれてひつそりとしてみのむし・火鉢ひとつのあたゝかさで足る・なむからたんのう御仏の餅をいたゞく・ふくらうはふくらうでわたしはわたしでねむれない・汽車のひゞきも夜あけらしい楢の葉の鳴る・火の番そこから遠ざかるふくらう二月十四日今日は旧のお正月です...
種田山頭火 「其中日記」
...その場所はわざわざながめに行くに足るほどの景色だったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...二度は欠かさず草稿を携へて通ふ中やや読むに足るべきもの二...
永井荷風 「書かでもの記」
...一体江戸名所には昔からそれほど誇るに足るべき風景も建築もある訳ではない...
永井荷風 「日和下駄」
...陸軍の醫官たりとの一事は直に氏が教養の全く獨逸風なることを知らしむるに足るべし...
永井荷風 「佛蘭西人の觀たる鴎外先生」
...いささか光栄とするに足るというべきだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...百人のわれにそしりの火はふるもひとりの人の涙にぞ足るの一首に...
長谷川時雨 「九条武子」
...時には賢者を困惑させるに足るものである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...世界万国の人に示すに足る可し...
福沢諭吉 「蘭学事始再版序」
...『溺死体』が水面に浮び上がるに足るだけの腐敗をするには六日から十日かかる...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...容易に新奇な型を樹立するに足るだけのヒントが得られなかつた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...小麦で支払を受ける英蘭(イングランド)の労働者の所得で養い得る人数の二倍の人数を養うに足る生活資料を得た...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...生産物の増加が停止すればそれは平均して人口の増加を許さぬ程度の家族を養うに足るに過ぎなくなることを...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その結果としてその資本が雇傭し得る者を養うに足る食物を輸入することが出来るようになる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その羊肉のみで当分腹を充たすに足る時は人児は無益に殺されず...
南方熊楠 「十二支考」
...なんの恐るるに足るものか...
吉川英治 「三国志」
...全面的な信頼に足る人物にはどこでも会ったことがないのも確かである...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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