...その又猪口の中のシロツプも愛するに足ると思ふだけである...
芥川龍之介 「又一説?」
...未だ人に完全なる幸福を與へるに足るものではなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...憎悪に足るだけの要職に就くことになったわけだ...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「象を撃つ」
...稍注意するに足る可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...その一々に関して食後から就寝までの時間を消すに足る綿密な説明を用意してることも...
谷譲次 「踊る地平線」
...この文案を作製した綿貫なる男の性格を想像せしむるに足るから...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...生命を脅(おびやか)すに足るべき果し状同様なものでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
......
仲村渠 「某」
...少くとも国家を代表するかの如き顔をして万事(ばんじ)を振舞(ふるま)うに足る位の権力家である...
夏目漱石 「文芸委員は何をするか」
...二十枚や三十枚の紙数では足るまいと思うが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...寒さに凍えた市場じゅうの連中に飲ませるに足るほどの蜜湯(スビデニ)でも沸かせるような...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...かえって全国の成跡を妨ぐるに足るべきのみ...
福沢諭吉 「学問の独立」
...書生在塾の入費(にゅうひ)は一箇月一分貳朱(しゅ)から朱から」]一分三朱あれば足る...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...この事実を確証するに足る範囲に亙る期間のものではない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...多数者を養うに足るであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...われは逍遙子が我を以て共に醫道を語るに足るものとなすや...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...万頃(ばんけい)の豊田眼路(めじ)はるかにして児孫万代を養ふに足る可く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...鈴野の寝息のかおりを肌に感じさせるに足るものだった...
吉川英治 「親鸞」
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