...もつと事が足りるかも知れぬ...
芥川龍之介 「雑筆」
...藝術を唯方便としてのみ評價せむとする俗人を防禦すればそれで足りるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...実に驚くに足りる...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...幾ら涙があつても足りる訳はなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...洞窟内なんぞを照すには裸蝋燭で結構用が足りるもんじゃが」「はあ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...注意すれば足りる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...多少信頼するに足りるような客観的な立場から書いたものには...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...この概念が人々に通用するならばそれで事は足りる...
戸坂潤 「性格としての空間」
...少なくとも文芸物読書界の衰えていないことを示すには足りる筈で...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...食料としては穀物を与えずとも野草で足りる...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...世の中は楽しいのだ! 一日の労苦は一日にして足りるのだ! 私はうち解けた親しげな眼で...
豊島与志雄 「未来の天才」
...しかしそれは私が昼間谷から自分で採ってきた僅かな焚木でも事足りる...
堀辰雄 「卜居」
...それで二〜三日分の用が足りる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...「さあお前の霊魂の最も高貴で豊富な働きを発揮して見ろ」と言ってやりさえすれば足りる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「徳は人生を十分幸福にするに足りる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ひるめしを食べるに足りる程度の懐中もあった...
山本周五郎 「年の瀬の音」
...生活のうへに働かすやうにしてやれば小説の使命は足りるのである...
吉川英治 「折々の記」
...とにかく現代人の要求を充たすに足りる新生面の開拓の努力は喜ぶべきことである...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
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