...藝術を唯方便としてのみ評價せむとする俗人を防禦すればそれで足りるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...人形使いが自分達の手を内部に入れて動きを示せば足りるのであるが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...結論自身は吾々の見解を裏づけるには一応足りるかも知れない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...一般に今後軍事ジャーナリスト達(主に執筆家)の歩まねばならぬ道を卜するには足りるだろう...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...「俥は四台で足りるかしら...
豊島与志雄 「二つの途」
...ある特異の点だけ特別に教育すれば足りる...
永井隆 「この子を残して」
...吾々は客體内容及びそれの聯關の考察だけで足りるとはなし得ぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...さうしたら定めて降り足りるであらうに...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その一食に足りる程度しか無かつた! のを発見して...
牧野信一 「川を遡りて」
...飲酒者の諸々の言葉を抜萃すれば足りる筈である...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...と云うをもって足りる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...飮み足りると氣になり出したと見えて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...自分にとってまだ十分強固と思うに足りる自制力がなさそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...単に法律やそれから自己一片の良心に依って裁かれ許されれば足りるといったような種類の罪ではなかった! それを...
三好十郎 「猿の図」
...最も苦しい焼灼(しょうしゃく)や切開によっても買いもどすに足りると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...著作者の名が通常の方法により其の著作物に表示されているだけで足りるのであるが...
山下博章 「「プラーゲ旋風」の話」
...それで足りるようにやってくれ」「わかってますよ...
山本周五郎 「花も刀も」
...二人で十分にことは足りる」「また...
吉川英治 「宮本武蔵」
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