...羅馬は栄華の極盛に達し国民は相次いで華美逸楽へと趨(はし)った結果...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...蓋(けだ)し我が社会は今や新旧過渡の期に際して挙世の趨向(すうかう)に迷はんとす...
綱島梁川 「国民性と文学」
...大勢の趨向(すうこう)を指点(してん)し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...社会動乱の趨勢(すうせい)を握るの辣快(らっかい)雄敏なるにおいては...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...到底政党の勢力を無視する能はざるの趨勢を認識したれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...われは現時文壇の趨勢を顧慮せず...
永井荷風 「矢立のちび筆」
...それより海岸をわき目もふらず房州御膝下に帰趨(きすう)不可疑候...
中里介山 「大菩薩峠」
...よく今日(こんにち)の趨勢(すうせい)を言いあらわしている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...汽車でホーヘンシュワーンガウ城へ参趨したが...
久生十蘭 「泡沫の記」
...蠅が孔より飛び入る方角趨勢(すうせい)がほぼ定まりある...
南方熊楠 「十二支考」
...引き潮に磯に趨(おもむ)き...
南方熊楠 「十二支考」
...「春至未趨城市間...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今日までの工藝史の趨勢を見れば...
柳宗悦 「工藝の道」
...近来の物理学の全趨勢そのものの容態の傾きが...
横光利一 「旅愁」
...人心の帰趨(きすう)がどこにあるか...
吉川英治 「大谷刑部」
...現代の社會趨勢に...
吉川英治 「折々の記」
...勝敗の帰趨(きすう)はもう...
吉川英治 「私本太平記」
...早くから大志を抱き――しかも時勢の帰趨(きすう)を見ぬいて――中国にありながらただ一人...
吉川英治 「新書太閤記」
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