...西洋人の金髪にはまた見られぬような趣のある対照をその白皙(はくせき)の皮膚に与えて...
有島武郎 「或る女」
...まことに閑(しず)かな趣のある所である...
岩本素白 「六日月」
...第二はゆったりとした趣のある午後服の姿を現わし...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...姿の上品な趣のある鳥です)...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...何となしに閑寂な趣のある好い土地だと思ふ...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...星にかかった雲のような趣のある起き出たばかりの淡装で立っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私はこの種類の中(うち)では新橋柳橋の路地よりも新富座裏の一角をば其のあたりの堀割の夜景とまた芝居小屋の背面を見る様子とから最も趣のあるやうに思つてゐる...
永井荷風 「路地」
...写生をするにも野趣のある草花はないし...
中谷宇吉郎 「南画を描く話」
...始めて趣のある恰好(かっこう)を形つくっていた...
夏目漱石 「草枕」
...又違った趣のあるものでした...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...物佗びた日本的な風趣のあることを感じ...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...夜の姿のままで往来するのも趣のあることであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...趣のある庭の木立ちのかすんだ中に花の木が多く...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...源中将が身に持つにおいを誘うのも艶な趣のあることであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...月は霧にさえぎられて木立ちの下も暗く艶(えん)な趣のあるようになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一種の趣のあるのを感じたことがある...
森鴎外 「花子」
...粛然たる趣のある雅楽のはずだが...
吉川英治 「平の将門」
...武蔵に意趣のあるわけでもない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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