...そうしたことが知れるとその騒々しさは忽(たちま)ち静寂な趣に変ってゆく...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...趣味なき人に趣味ある家庭を説くは...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...商已(ヤメテ)レ烟ヲ曰鄙人書賈也能識ル二刊行之趣ヲ一...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...その二室は贅沢によい趣味で家具を備えつけてあった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...「トルストイは人生の帰趣を決めてしまおうとした...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...心窃に都会と田舎の間に架する橋梁の其板の一枚たらん事を期すされば本書は信仰と趣味...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...夜になって此方は真暗な路地裏から表通の燈火を見るが如きはいわずともまた別様(べつよう)の興趣がある...
永井荷風 「日和下駄」
...趣の変った異説を一つ出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...意趣があらば私をお撃(ぶ)ち...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あなたの趣味だけのことでしょう...
久生十蘭 「キャラコさん」
...一種凄惨な趣きがあった...
久生十蘭 「魔都」
...古池の句と共に感得せし自然的趣味によりて一生俳句を作りたりとの意なり...
正岡子規 「古池の句の弁」
...從來のそれとは餘程趣を異にしたものになるのである...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...棚物に趣味をもって古い棚を三十個ほど集めていた...
山本笑月 「明治世相百話」
...作者の個性だか趣味だかが一定しているために...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...猟奇趣味で読まされたのか...
夢野久作 「ナンセンス」
...「仰せの趣(おもむき)は承知いたしました...
吉川英治 「宮本武蔵」
...色と形の配合によって温泉の情趣を浮かび出させるにある...
和辻哲郎 「院展遠望」
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