例文・使い方一覧でみる「越し」の意味
スポンサーリンク...明治三十四年十二月十三日」倉地は事業のために奔走しているのでその夜は年越しに来（こ）ないと下宿から知らせて来た... 
有島武郎 「或る女」
...銀行の前をさっさっと通り越して...
池谷信三郎 「忠僕」
...上野（うえの）の動物園の象が花屋敷（はなやしき）へ引っ越して行って...
寺田寅彦 「解かれた象」
...豊作見越しの収穫まえだけに...
徳永直 「戦争雑記」
...「大会の目的は政治的葛藤などは超越して太平洋沿岸諸国が精神的に融合しようという崇高な処にあるのです...
戸坂潤 「社会時評」
...群集の頭越しに、黒い三角刃を一端に具えてるあの二本の赤い柱が、河岸の街灯のあいだにつっ立っているのを見た時、私は気がくじけてしまった...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...全くの混乱状態に陥れるに越したことはないと唱導するものもある...
中里介山 「大菩薩峠」
...毎（いつ）も其処を通る毎に癖のやうに引きずられて立寄るシナ店の前をも彼は今気がつかずに通り越してゐた...
長與善郎 「青銅の基督」
...私も滞在中にその峠を通り越した...
夏目漱石 「こころ」
...此時（このとき）最早六十歳を越し...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...事件がようやく峠を越したことが判ったのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こちらに越してきて初めての嵐の晩だ...
Ａ. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...廊下から硝子戸越しに部屋の中が覗かれるが...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...足跡は、その柵を越して、灌木や雑木林の連なっている奥へ奥へと踏み込んでいるのだ...
牧逸馬 「双面獣」
...縁のない優越した快活な気持で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...物越しでお話をしておあげになることだけを許してあげてくださいましね」と言うと女王は非常に恥ずかしがって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...五年越しの恋が成就して若い男を持ったがゆえ...
吉川英治 「剣難女難」
...生垣を越しては直ぐ香貫山の麓が見える...
若山牧水 「樹木とその葉」
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