...×我々の特色は我々自身の意識を超越するのを常としている...
芥川龍之介 「河童」
...即ち決戦戦争では戦略は常に政略を超越するのであるが...
石原莞爾 「戦争史大観」
...その何ものかを生の彼岸に超越するものであると考えるにしても...
田辺元 「メメント モリ」
...これを応用すべき具体的の「場合」の前提とすべき与件の判定は往々にして純正物理学の範囲を超越する...
寺田寅彦 「地震雑感」
...氏らが当時の少青年の情緒的教育に甚大(じんだい)な影響を及ぼしたことはおそらくわれわれのみならずまたいわゆる教育家たちの自覚を超越するものであったに相違ない...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...つまり諸主観を超越する客観的なものへの実践的な食い入りと...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...侯は藩閥を超越すると共に黨派をも超越して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...人間の些々たる懸念や配慮などを超越する...
豊島与志雄 「美醜」
...ふたりとも法を超越するに至ったことは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...生死を超越する道は...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...未来に対する配慮からしても到底此(この)影響を超越する訳(わけ)には行かないのである...
夏目漱石 「点頭録」
...ところがこの物我の境を超越すると云う事は...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...神の言葉は全く人の言葉を超越する...
波多野精一 「時と永遠」
...尤もいかにして時が永遠より發生したかは別の問題であり又あらゆる理論的探究を超越する問題でもある...
波多野精一 「時と永遠」
...弥陀如来の本願や名号は釈尊を超越するものである...
三木清 「親鸞」
...經驗を超越するところの物自體(Ding an sich)の認識は我々にとつては不可能である...
三木清 「認識論」
...それは「存在を超越する」と我々が云ふのは恰もこの意味である...
三木清 「歴史哲學」
...そしてその信念があればこそ本枝不和という私の事情から超越することができたのであった...
山本周五郎 「新潮記」
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