...さて此の特質を極度に生かしたもの、完成させたものが、晩年の作――死ぬる一年前に出版された「怪談」でありまして、之には「不思議な事の研究と物語」といふ「こみだし」が附けてあるやうに、日本のあらゆる時代の、あらゆる方面の、超自然的な、不思議な話で全篇が満ちて居ります...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...なにか超自然的な人物の前にあるような気持にさえなった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...「私はこの地に棲む若干超自然的な『モノ』として知られておる...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「西洋科学は素晴らしい」
...何か理外の理ともいうべき超自然的な魔力が働いたのだと論ずるものすらあったほどだ...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...燃えるエデンのやうに超自然的な歓喜を夢みながら...
富永太郎 「断片」
...超自然的なことだった...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...目に見えない種々な超自然的な悪いことが私のまわりに立ち罩めた...
豊島与志雄 「生と死との記録」
...超自然的な帷のうちに抱きすくめる...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...治療術を超自然的な起源のものと一緒にして...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...超自然的なものに對するそれではなしに...
堀辰雄 「鼠」
...男はそれを見ているうちにすっかり頭に不思議な恐怖と超自然的な威嚇(いかく)とが乗りうつって...
室生犀星 「香爐を盗む」
...ああいう超自然的な途方もない出来事の担保とするにはあまりにも現実的実質的である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...タッタ一つ恩人の顔だけを見て死にたいと憧憬(あくが)れ願っている……その超自然的な感情が裏書きする戦争の暴風的破壊が……秒速数百米突(メートル)の鉄と火の颶風(ぐふう)...
夢野久作 「戦場」
...昂奮の余りの超自然的な感情とはいえ...
夢野久作 「戦場」
...これがやはり天才肌の青年……殊(こと)に頭の優れた芸術家なぞに在り勝ちの超自然的な愛慾...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...やはり実松氏と同様の超自然的な性格を隠し持っていた……しかも大恩ある叔父を執念深く附け狙って殺すというような残忍冷酷を極めた...
夢野久作 「復讐」
...しかしあの弥勒の超自然的な偉大さにはかなわない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...そうしてその強さは超自然的なものに起因するのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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