...遂に一分間を超えても...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...時代を超えてとほくを見詰めてゐるやうな科學者らしい風貌がうかんでくる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...それ故吾々が感覚生理学の事実をとり入れる時カントの空間及び時間の思想の上に立ちながら吾々はカントの説を超えて行かねばならぬものである...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...それらを超えて空中に鳴り響く広告塔のラウド・スピーカー...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...ロマン・ロランは第一次大戦にあたって彼の「戦いを超えて」の中で次のようにいっている...
中井正一 「真理を求めて」
...その意味の根底にはすでに生理的呼吸を遠く超えて...
中井正一 「リズムの構造」
...知覚を超えていかなる存在もあるようには決して想定しないが...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...そして私は、老婆に向つて、自分達は、野に寝、山に寝――しながら、この山を超えて、甲州路へ出ようとしてゐるんだ! などと云ふと、老婆をはじめ、家族の者達は、即座に手を振つて、それは無謀だ、ヤグラ岳には今でも狼が出るよ、道らしい道もない、甲州路へ出るには此方の明神ヶ岳を超えて三島へ降り御殿場から富士の裾野を廻つて大月駅を目指さなければならぬだらう――と説明した...
牧野信一 「川を遡りて」
...その限界を乗り超えて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...ひとはそれを、現象を超えて、現象の背後に、現象から離れて、求めることを要しない...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...春眠暁を知らずという甘睡(かんすい)の度を超えて...
吉川英治 「江戸三国志」
...少年の武芸学問は衆を超えて進み...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...日頃の憎悪(ぞうお)や感情を超えて...
吉川英治 「夏虫行燈」
...痛快とか悲壮とかいうものを超えて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...師恩を超えていた...
吉川英治 「山浦清麿」
...哀れなレイクの仄めかしを遥かに超えていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...ヨーロッパから西への衝動はアメリカを超え、太平洋を超えて、遂にアジアの岸にまで到達したのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...その著しい時代色を超えて普遍人間的に通用するものである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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