...僻境(へききょう)を望んで飛騨山中の電信局へ唯今赴任する途中である...   
泉鏡花  「唄立山心中一曲」 
...丹波に赴任する日...   
今井邦子  「誠心院の一夜」 
...唐の都の長安に赴任する事となり...   
田中貢太郎  「碧玉の環飾」 
...太平洋からまともにはげしい潮風の吹きつけるある南国の中学にレコードをとどめた有名なストライキのあらしのあった末に英国仕込みでしかも豪傑はだの新しい校長が卒業したての新学士の新職員五六人を従えて赴任すると同時にかび臭いこの田舎(いなか)の中学に急に新しい文化の風が吹き込んで来た...   
寺田寅彦  「野球時代」 
...先生の推挙によってT県のF町の農学校の教諭として赴任することとなった...   
寺田寅彦  「亮の追憶」 
...結婚の翌年土井は第二高等學校の教授となつて赴任する事となつたので...   
土井八枝  「隨筆 藪柑子」 
...遠国へ赴任すると言って置いて行った少しばかりのガラクタが...   
徳田秋声  「黴」 
...」「それではこれからまた新らしく京都(あちら)に赴任するつもりで出かけるかね...   
豊島与志雄  「恩人」 
...明治卅六年において長男の健行が前年を以て農科大学の乙科獣医科を卒業しこの年は宮崎県の農学校に採用されて赴任する事になったので...   
内藤鳴雪  「鳴雪自叙伝」 
...地方の中学校即ち今の高等学校などへ赴任する学生が...   
中谷宇吉郎  「線香の火」 
...彼が赴任する十数年前までは...   
中山太郎  「本朝変態葬礼史」 
...薩系岩村通俊(いわむらみちとし)が初代長官となって赴任する...   
服部之総  「望郷」 
...國司として赴任するといふことは...   
原勝郎  「日本史上の奧州」 
...婿の清がある會社の福岡支店長として赴任することになつても...   
正宗白鳥  「孫だち」 
...やがて夫婦で南へ赴任するでしょう...   
宮本百合子  「獄中への手紙」 
...こんどこそといきごんでいる気持が赴任するときからわかっていたのである...   
山本周五郎  「いさましい話」 
...私が生まれ育ったのもヘーヴァリルで――ゴールデン・ヒルそばのボードマン街(*1-4)にある古屋敷だった――一八九五年に政治経済学の講師としてミスカトニック大学に赴任するまでアーカムには来たことがなかった...   
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」 
...新しく赴任するインド総督スーザの艦隊と共にインドに向ったのであった...   
和辻哲郎  「鎖国」 
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