...と出血休(や)まざる小指の血にて、我掌(わがてのひら)の汚(けが)れたるにぞ、かっぷと唾を吐き懸けて、下枝の袖にて押拭い、高田と連立ち急がわしく、人形室に赴きぬ...
泉鏡花 「活人形」
...」「賛成※」といずれもその洞内に赴き...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...陰隠客の下界の仙国に赴きしを記する説話も...
高木敏雄 「比較神話学」
...川島奇北(きほく)邸に赴き...
高浜虚子 「五百句」
...英國に赴き半歳ほどにて東京に歸り一時泉岳寺畔に僑居す...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...四谷見附平山堂に赴き家具売却の事を依頼す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...三十間堀春日に赴きて倶に晩餐をなす...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...玄文社新演藝観劇合評会のため帝国劇塲に赴き...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...新居家具整理のため赴き得ず...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...西洋にては巴里(パリー)に赴きて初めて菜蔬(さいそ)の味(あじわい)称美すべきものに遇(あ)ふといへどもその種類なほ我国の多きに比すべくもあらず...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...アインシュタインはベルリンよりキール港に赴き...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...數年の後、貧窮に堪へず、妻子の衣食のために遂に節を屈して、再び東へ赴き、一地方官吏の職を奉ずることになつた...
中島敦 「山月記」
...長官のピルザッハが自らマノノへ赴き...
中島敦 「光と風と夢」
...これより銀座松坂屋の前に赴き...
久生十蘭 「魔都」
...正月の一日鎌倉に赴き...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...例の「塩原多助」をかくときにはその出産地たる上州沼田(ぬまた)へ実地踏査に赴き...
正岡容 「落語家温泉録」
...文久三年柏軒に随つて京都に赴き...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それがしが赴きましょう」と思い切った語調でいった...
吉川英治 「三国志」
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