...やれ赤蛙(あかがへる)が可(い)い事(こと)の...
泉鏡太郎 「一席話」
...ぴよんぴよん赤蛙・あすは来るといふ雨の蕗を煮てをく(澄太さんに)・てふてふなかよく花がなんぼでも・てふてふとんで筍みつけた・晴れわたり蓮の葉のあたらしい色青葉へ錫杖の音を見送る(禅海坊に)・あるきまはつてふたゝびこゝへ桐の花(改作再録)七月二日眼がさめたら夜明けらしいのですぐ起きる...
種田山頭火 「行乞記」
...一匹とんで赤蛙蟻が行儀正しく最後の御奉公にいそしんでいる姿は...
種田山頭火 「草と虫とそして」
...・お留守しんかんとあふれる水を貰ふ・待つて待つて葉がちる葉がちる・あるくほかない草からぴよんと赤蛙□・つぎ/\にひらいてはちる壺の茶の花・秋の夜のどこかで三味線弾いてゐる・葉がちるばかりの...
種田山頭火 「其中日記」
...・水かげも野苺のひそかなるいろ・おちてしまへば蟻地獄の蟻である・雑草につつまれてくちなしの花は・赤いのはざくろの花のさみだるる・とても上手な頬白が松のてつぺん・草を咲かせてさうしててふちよをあそばせて赤蛙さびしくとんで(改)酔ひざめの風がふく筍(その翌朝)酔ひざめは...
種田山頭火 「其中日記」
...赤蛙は皮を剥ぎ醤油をつけ焼く時は味よし...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...虎蔵わが供をなして土筆を摘み赤蛙を捕りての帰道...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...赤蛙(あかがえる)……ゆっくりとした足どりで...
長谷川時雨 「西洋の唐茄子」
...むやみに赤蛙がとびだす...
久生十蘭 「蛙料理」
...池には赤蛙だけがいるのではない...
久生十蘭 「だいこん」
...裏の射撃場でつかまえた赤蛙の牛酪炒(ソテエ)とパンがわりの代用食の焼馬鈴薯(やきじゃがいも)が胃袋の中で謝肉祭(カルナヴァル)をはじめ...
久生十蘭 「だいこん」
...はらわたを抉られた赤蛙の骨ひとつになつて水の上を泳いでゐる凄惨な姿が...
牧野信一 「裸虫抄」
......
正岡子規 「古池の句の弁」
...その陰草から一疋(ぴき)の赤蛙が飛び出しました...
室生犀星 「不思議な国の話」
...赤蛙はいつの間にか娘の口の中へ呑み込まれたのです...
室生犀星 「不思議な国の話」
...うまそうにその赤蛙を呑み込んでしまったのです...
室生犀星 「不思議な国の話」
...それと入れ違いに今度は赤い兵隊の服を着た赤蛙が先に立って...
夢野久作 「オシャベリ姫」
...田で赤蛙を捕って喰ったり...
吉川英治 「新書太閤記」
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