...私たちは赤の他人だから、そんなに心配しないでいいよ...
...彼女には赤の他人のような感覚があった...
...この人は赤の他人なので、口を出す資格はない...
...彼は赤の他人だと思っていたけれど、実はとても親切だった...
...赤の他人同士でも、話をしてみると意外な共通点があるものだ...
...おれは赤の他人におれの女を養わすほど腑抜(ふぬ)けではないんだ」「まあ気の小さい」葉子はなおも動(どう)じなかった...
有島武郎 「或る女」
...足らぬ所は何処から出る? 智恵子の懐から!言つて見れば赤の他人だ...
石川啄木 「鳥影」
...赤の他人なんだよ」「あら...
海野十三 「三人の双生児」
...しかしどうして粉屋にそれを願われよう? 彼にとっては粉屋は赤の他人であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...粗らな客……ボーイ達……それがみな赤の他人の...
豊島与志雄 「裸木」
...後で赤の他人の仕業と判ったのかも知れないな」「…………」「置床の柱に小判が入っていると知ってるのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もっとも、五十両というのは当時にしては一と身上ともいうべき大金で、白雲頭(しらくもあたま)の頃から奉公して、遠縁だけにろくな給金も貰わず、せっかく狙(ねら)った要屋の家督は、赤の他人の、養子山之助に取られてしまった久吉としては、いつ暖簾(のれん)を分けて貰う当てもないこのせつ、隠居が五十両で茶碗を掘り出した夢中な姿が、ツイ小癪(こしゃく)にさわったものでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...赤の他人のように無表情にながめていたが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...たとえ赤の他人の間柄だって一向差支えはねえ筈だ...
久生十蘭 「魔都」
...赤の他人にまで見せびらかしてやりたいなどと寝床の中で夢想する...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...我々は赤の他人でもあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...赤の他人にはよくして...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...気心の知れない赤の他人にやるよりはと云い出したお節の話が...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...全くの赤の他人である彫塑家津上昌平氏の感激から来た犠牲的熱意によって完成された事業である...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...赤の他人同志ではなかったように思われるので御座います...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...見ず知らずの赤の他人同志のまま...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...まるで赤の他人の事のように考えられて何ともいえず面白くなって来たのであった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...赤の他人にでも奉仕する...
夢野久作 「鼻の表現」
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