...その恰好(かっこう)は贔屓眼(ひいきめ)に見ても...
芥川龍之介 「将軍」
...弟贔屓(びいき)の母親は眠そうな顔をあげた...
徳田秋声 「足迹」
...いつしか米友とムクとの贔屓(ひいき)になって声援をする...
中里介山 「大菩薩峠」
...どつちも依怙贔負(えこひいき)なしつち處(とこ)だ」相手(あひて)は得意(とくい)に成(な)つて云(い)つた...
長塚節 「土」
...贔屓(ひいき)の女客を反(そ)らさないようにしながらも...
長谷川時雨 「鬼眼鏡と鉄屑ぶとり」
...新川(しんかわ)のある酒問屋の主人は贔屓(ひいき)のあまり...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...近々中村座で新作の所作を出しますについてなにとぞご贔屓に...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...日本贔屓(ジャポニスト)というわけではないのよ」などと...
久生十蘭 「キャラコさん」
...(どうか御壮健で御長命のほどを祈ります)私どもでまるまる二日も御贔負を願ひました...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...五代目小さん君らみなひと方ならない贔屓(ひいき)になり...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...なぜ贔屓だったこの人の「らくだ」を聴かなかったかといえば...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...文楽を特別に贔屓の梅島昇もすぐ私のうしろのところに来ていた...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...いく久しく御贔屓(ごひいき)...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...次に贔屓にしたのは五代目沢村宗十郎(さわむらそうじゅうろう)である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...幾ら贔屓(ひいき)だつたと云つたつて...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...この武士道鼓吹者には女客の贔屓(ひいき)が多いそうである...
森鴎外 「余興」
...実は贔屓(ひいき)の引き倒しの方に害がかえって多く...
柳宗悦 「小鹿田窯への懸念」
...この上とも末永く御贔屓を賜わりますように...
夢野久作 「暗黒公使」
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