...贋物の多いのは何も明器に限つたわけでは無いし...
會津八一 「支那の明器」
...同席の警官たちにもその職務柄かの贋警視(にせけいし)一行の闖入(ちんにゅう)脱出について騒ぎ立てたのである...
海野十三 「奇賊は支払う」
...贋(にせ)の『怪我人』は...
大阪圭吉 「三狂人」
...「このごろ東京に贋総代が出没しているということを聞きました...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その瞬間から私は大嫌いの贋(まが)い者をやめにして...
ストックトン Francis Richard Stockton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...少年はごほごほと贋の咳ばらひにむせかへつた...
太宰治 「逆行」
...贋物(にせもの)じゃないかなんて言って...
太宰治 「不審庵」
...贋物(にせもの)であったことは疑うべくもないのである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...何處(どこ)から見(み)ても正(しゃう)めん贋無(まがひな)しのロミオぢゃ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...その儘に贋(に)せて傍(かたへ)に近よりて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...近ごろ入った贋金使いの男であるということ...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あの贋金使(にせがねづか)いが万事を取りしきって...
中里介山 「大菩薩峠」
...贋金(にせがね)を造ったとかいう嫌疑(けんぎ)を受けて...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...杉贋阿弥氏の斎藤実盛が長ばかまをはいて登場した...
野村胡堂 「胡堂百話」
...――釜は金被(きんき)せの大贋物(おおにせもの)さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こいつは良く出來てゐるが全くの贋物(にせもの)だ」「へエ――」「殺された染吉が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...残り半金を贋貨引換にあてることで二大問題をいっきょ解決するがよろしい――という...
服部之総 「明治の五十銭銀貨」
...贋筆を掛けて灯ともす夜寒かな講武所を横に曲るに角の鮓屋には人四五人も群れて少し横の方の柿店は戸板の上に僅ばかりの柿を並べたる婆の顔寒さうなり...
正岡子規 「夜寒十句」
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