...西鶴の作にも軽焼の名が見えるから天和(てんな)貞享(じょうきょう)頃には最う上方人(じん)に賞翫されていたものと見える...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...田岡嶺雲(たおかれいうん)というような面々がしばしば緑雨のお客さんとなって「いろは」の団子を賞翫(しょうがん)した...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...噛占(かみし)めて益々味の出るものよりは舌の先きで甞(な)めて直ぐ賞翫(しょうがん)されるものが読者に受ける...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...二葉亭も来る度毎(たんび)に必ずこの常例の釜揚を賞翫したが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...これが特に秋の空の澄み渡るのを賞翫(しょうがん)するのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...将軍家殊に之を賞翫せしめ給ふと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...花でも何でも日本人はあまり散るのを賞翫(しょうがん)するが...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...一口も賞翫(しょうがん)したことがねえんでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...走餅を売っておりますから御賞翫(ごしょうがん)くださいですって...
中里介山 「大菩薩峠」
...芋中(いもちゅう)のヽヽとも云わるべきこの御薩(おさつ)を快よく賞翫(しょうがん)する食欲は十分有ったように思う...
夏目漱石 「坑夫」
...いろいろな種類のものを手に応じて賞翫(しょうがん)する趣味を養成せねば損であろう...
夏目漱石 「写生文」
...ちょうど先刻お話したお大名が目黒の秋刀魚を賞翫(しょうがん)したようなもので...
夏目漱石 「私の個人主義」
...広海子爵は丁寧(ていねい)に賞翫(しょうがん)して首を傾け「中川さん...
村井弦斎 「食道楽」
...僕の家のは別製だから一つ試み給え」客は早速賞翫(しょうがん)し「なるほど格別の味がする...
村井弦斎 「食道楽」
...中川も一々賞翫(しょうがん)して自分の主張せし五味の調和説が迫々行われんとするを悦(よろこ)び「小山君...
村井弦斎 「食道楽」
...咲いた紅梅なども賞翫(しょうがん)する人のないのをながめて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その小梅の実を煮て賞翫(しょうがん)しながら...
吉川英治 「三国志」
...たゞし實際大人の賞翫に價する曲はこの外に尚澤山あることを斷つて置く...
和田萬吉 「父兄の方々に」
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