...岡は上手(じょうず)に入れられた甘露(かんろ)をすすり終わった茶(ちゃ)わんを手の先に据(す)えて綿密にその作りを賞翫(しょうがん)していた...
有島武郎 「或る女」
...従ってこれは「名物」だからと買って賞翫する気にはなれない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...夫婦で道阿弥の赤鼻を賞翫(しょうがん)しながら眠りについた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...道阿弥の首を賞翫(しょうがん)しながら...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...然しトルストイは理想を賞翫(しょうがん)して生涯を終(おわ)る理想家で無い...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ちょっと珍らしいので皆が賞翫した...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一口も賞翫(しょうがん)したことがねえんでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...走餅を売っておりますから御賞翫(ごしょうがん)くださいですって...
中里介山 「大菩薩峠」
...内容の発現には比較的効能のない役者の芸を賞翫するのと三つあるようですね...
夏目漱石 「虚子君へ」
...その代り沙翁の劇を賞翫(しょうがん)する態度でかかってはならぬ...
夏目漱石 「作物の批評」
...そして次年(じねん)に勢(いきお)いよく花を咲かせてその花を賞翫(しょうがん)する...
牧野富太郎 「植物知識」
...自然成熟の粳米を採り還って満腹賞翫したので...
南方熊楠 「十二支考」
...それからのサスペンスもなかなか賞翫にたえるものであると思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...広海子爵は丁寧(ていねい)に賞翫(しょうがん)して首を傾け「中川さん...
村井弦斎 「食道楽」
...咲いた紅梅なども賞翫(しょうがん)する人のないのをながめて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...賞翫(しょうがん)する場合のほうが昔から多く...
柳田国男 「母の手毬歌」
...空坪此地の景勝を巡りて賞翫する事一方ならず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...たゞし實際大人の賞翫に價する曲はこの外に尚澤山あることを斷つて置く...
和田萬吉 「父兄の方々に」
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