...駱賓王(らくひんのう)の檄(げき)を読んだ時には色を失うことを免れなかった...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...太子は大使館の賓客としてお泊りになるのだから余計な心配なぞはせずに家へ帰って待ってろ!」と書記官はさも五月蠅(うるさ)そうに傲然(ごうぜん)として言い放った...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...金色燦然たる万国寝台車(ワゴンリイ)の貴賓食堂車内部...
林不忘 「安重根」
...夜は酒と句とヨタとで賑つた、主賓吉之介、客賓樹明、不二(マヽ)生、主人公は山頭火、たゞし酒も魚も樹明君の贈物、酒もうまかつたが話もおもしろかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...二月十日の十時から、祝典は嚴に校庭に紅白の幕を張り廻らされた大式場で執行せられた、(來賓父兄、校友會員及本校現職員生徒の多數は講堂に入り切らないので)此式に校友會員の出席者約五百人であつた、此記念式に次いで十二日に慰靈祭(舊職員、卒業生、在校中死去の生徒諸靈合計七百十一柱の爲めに)十三日以後記念音樂會、運動會、展覽會等一週間に亘つての行事が行はれた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...哈爾賓(ハルピン)だのつて物騷(ぶつさう)な所(ところ)ですね...
夏目漱石 「門」
...賓辞の意味する韻律は...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...リーズとわたしが来賓(らいひん)にあいさつをしていると...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...弟妹達を始め皆は此の大喰ひな賓客を興がつて笑ひをやめ得なかつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...この憐れな石油乞食と化しつつある日本民族の状態を布哇(ハワイ)と比律賓(ヒリッピン)に居る米国の太平洋艦隊が如何にせせら笑っておりました事か...
夢野久作 「暗黒公使」
...和蘭(オランダ)に居た若島中将閣下は哈爾賓(ハルピン)から飛行機で来たあの爺(じじい)の写真を見ただけで...
夢野久作 「人間レコード」
...哈爾賓の滞在も御夫婦の細かな御配慮のお蔭で...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...開化の賓客(ひんきゃく)らしく見え...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...さながら貴賓室ともいうべき...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...それは劉表の幕賓(ばくひん)で...
吉川英治 「三国志」
...賓客に対して礼を欠きましょうし……」「では...
吉川英治 「三国志」
...「まことに、一時の不明、先ほどからの無礼は許せ」彼はにわかに、こう謝して、賓客の礼を与え、座に請(しょう)じて、あらためて沢の使いをねぎらい、酒宴をもうけて、さらに意見を求めた...
吉川英治 「三国志」
...主賓の源護は、老齢なので、ちょっと顔は見せたが、輿(こし)に乗って、明るいうちに帰った...
吉川英治 「平の将門」
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