...私はそのまま当分番頭代わりの食客という奇妙な資格でそこに居座ることになった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...何かほかのことをして遊びましょう」「ヴォルデマール君は、お小姓の資格で、女王様が庭へ駆(か)け出す時、その裳裾(もすそ)を捧持(ほうじ)するでしょうな」と、毒々しい口調でマレーフスキイが一矢(いっし)をむくいた...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...「首領(キャプテン)★」の資格で止れと命じた自分の仲間の商人に正体を見破られて詰(なじ)られると...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...またあすこをよく見物する便宜を与えられるような資格でいたのでもありませんでした...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...強制調停の見込みが立たない時は個人の資格で乗り出すかも知れないそうである...
戸坂潤 「社会時評」
...個人の資格でスキャッブに参加するのなら好いではないかと云っているが...
戸坂潤 「社会時評」
...彼が文学者の資格でものを云うことを期待されていることは明らかだ(私は曾てこれを批評家による「可能的制作」という稍々漠然とした観念で云い表わしたことがある)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...同じ資格で容認されて...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...その兩方の資格で...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そこへDさんが良人としての資格で来ることについてあなたのお感じになる心持...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...美の資格でこれに仕える者は限りなくあるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...貴族たることは一つの立派な資格であって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...けれどもそれは他に依拠するところの資格であり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...資格で詩を書く詩人もあるようである...
山之口貘 「詩とはなにか」
...なにも武芸に強いばかりがお侍の資格ではないじゃありませんか」「世間ではからかう人間が必要なんですよ」と六兵衛はまた溜息をついた...
山本周五郎 「ひとごろし」
...どういふ隊で、どういふ資格で、と云ふやうな所屬は明白でないが、彼の父祖以來の郷土的な關係から推して、浮田中納言の一部隊につき、輕輩な一兵士として出陣したに過ぎないことは想像に難くない...
吉川英治 「折々の記」
...若年者であってしかも優(すぐ)れているということは――細川家へ仕官するには無難な資格であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...また漢文を作ることが学者に必須な資格であった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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