...婦(をんな)に引掛(ひつかゝ)つて酷(ひど)く費消(つかひ)過(す)ぎた……とでも云(い)ふのかと見(み)える樣子(やうす)です...
泉鏡太郎 「艶書」
...旦那様の下役のある男が官金費消罪で刑務所へ入れられ自殺したという話をご存じでございましょう...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...夫に官金費消罪を犯させた土地にまず第一に乗り込んでまいり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...世の開けぬ中は農産物が其まゝで直接に費消者の手に渡る故...
丘浅次郎 「人類の将来」
...それを砂馬は破廉恥な遊びで費消したかったのだろうか...
高見順 「いやな感じ」
...今月分の小遣銭をすでに費消して了つた後悔のために相殺(さうさい)されてゐた...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...日陰の道ばかり歩いて一生涯を費消する宿命もある...
太宰治 「花吹雪」
...ぱっぱっと費消して...
谷崎潤一郎 「細雪」
...物資を費消するならば...
種田山頭火 「其中日記」
...父の費消金の中には信用貸でその男に用立てた部分があり...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...彼の勤めはつまり法律に触れない醜悪な官金費消だったではないか...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...この税金費消事件には何か綾がありそうに思われる...
長谷川時雨 「最初の外国保険詐欺」
...扨(さて)女大学の離縁法は右に記したる七去にして、民法親族編第八百十二条に、夫婦の一方は左の場合に限り離婚の訴を提起することを得(う)と記して、一 配偶者カ重婚ヲ為シタルトキ二 妻カ姦通ヲ為シタルトキ三 夫カ姦淫罪ニ因リテ刑ニ処セラレタルトキ四 配偶者カ偽造、賄賂、猥褻、窃盗、強盗、詐欺取財、受寄物費消、贓物(ぞうぶつ)ニ関スル罪若クハ刑法第百七十五条第二百六十条ニ掲ケタル罪ニ因リテ軽罪以上ノ刑ニ処セラレ又ハ其他ノ罪ニ因リテ重禁錮三年以上ノ刑ニ処セラレタルトキ五 配偶者ヨリ同居ニ堪ヘサル虐待又ハ重大ナル侮辱ヲ受ケタルトキ六 配偶者ヨリ悪意ヲ以テ遺棄セラレタルトキ七 配偶者ノ直系尊属ヨリ虐待又ハ重大ナル侮辱ヲ受ケタルトキ八 配偶者カ自己ノ直系尊属ニ対シテ虐待ヲ為シ又ハ重大ナル侮辱ヲ加ヘタルトキ九 配偶者ノ生死カ三年以上分明ナラサルトキ十 壻養子縁組ノ場合ニ於テ離縁アリタルトキ又ハ養子カ家女ト婚姻ヲ為シタル場合ニ於テ離縁若クハ縁組ノ取消アリタルトキとあり...
福沢諭吉 「女大学評論」
...浮々と出歩いて有耶無耶に費消してしまつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...また大村田伝内は賭け事のために公金を費消し...
山本周五郎 「百足ちがい」
...喰う米も無い(当時一升十銭時代)貧窮のただ中に大枚二円五十銭の小遣(催能の都度に祖父が費消する定額)を渫(さら)って弟子の駈り出しに出かけたので...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...その金は遊興費か何かに費消されてしまったものとしたら...
夢野久作 「復讐」
...もちろん酔いもどこかへ費消され尽している...
吉川英治 「私本太平記」
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