...出來るだけ多くの時間を小兒等のために費やすのが滿足だと謂ふのだから...
石川啄木 「漂泊」
...そしてこれ以上の言葉をエレン・ケイについて費やすことを好まない...
伊藤野枝 「「婦人解放の悲劇」自序」
...団体の内部の争いのために費やす力は団体が外に向うて働く力から引き去られるゆえ...
丘浅次郎 「人類の生存競争」
...立派な宮殿寺院を建てるに費やす以上の周到な注意をもって細工が施されているということを忘れてはならない...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...朝顔を見たことのないエスキモー土人に朝顔を説明するに百万言を費やすよりも写真か映画で一分間を費やした方が早分りである...
寺田寅彦 「教育映画について」
...それからあちらこちらの往復に電車で費やす時間を利用してともかくも一度読了した...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...無駄(むだ)に言葉を費やすより...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...少しく言を費やすのもむだではあるまい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ほとんど火薬をむだに費やすことはなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...到底長塚君の「土」の爲に是程言辭を費やす事は出來ない理窟だからである...
長塚節 「土」
...到底(とうてい)長塚君の「土」の為に是程(これほど)言辞を費やす事は出来ない理窟(りくつ)だからである...
「『土』に就て」
...かえってそのために費やす時間の方が惜しくなって来て...
夏目漱石 「門」
...この論法の欠陥を示すために多言を費やす必要はないであろう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...銭を費やすも勤めなり...
福沢諭吉 「教育の事」
...以前は参拝や祭礼にいかに多銭を費やすも...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...最も多くの思慮を費やすべき...
柳田国男 「年中行事覚書」
...ムダ金と人工を費やすためのものになつてしまつた...
吉川英治 「折々の記」
...相当量の単なる氷を掘り進むなどといった無駄なことに費やす余裕はなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索