...出來るだけ多くの時間を小兒等のために費やすのが滿足だと謂ふのだから...
石川啄木 「漂泊」
...且つ随分暑い処に長く時を費やすことは甚(はなは)だご来臨の諸君に対して御気の毒にも存じますから...
大隈重信 「学問の独立と東京専門学校の創立」
...立派な宮殿寺院を建てるに費やす以上の周到な注意をもって細工が施されているということを忘れてはならない...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...朝顔を見たことのないエスキモー土人に朝顔を説明するに百万言を費やすよりも写真か映画で一分間を費やした方が早分りである...
寺田寅彦 「教育映画について」
...こういう教案の作成に費やす時間があれば...
寺田寅彦 「雑感」
...もちろん私自身はそれらのことに深い考慮を費やす必要を感じなかった...
徳田秋声 「蒼白い月」
...日に千金を費やす...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...彼はそれが言葉を費やすほどのことであるかどうかわからないかのように...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...そんなに力を費やすのは誇張のように思われた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...多くの善事をなし得てあまりあるほどの金と時間と労力とを費やす...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...祖父はそのあわれな老いた微笑を空(むな)しく費やすのみだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...諸君が本業に費やす時間以外の余裕を挙(あ)げて文学書を御読みにならん事を希望するのであります...
夏目漱石 「道楽と職業」
...残りの秋の日を土の上に費やすべく...
夏目漱石 「明暗」
...この論法の欠陥を示すために多言を費やす必要はないであろう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...人生の盛りをこんなばくちに三年も費やすなんて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...説教家は職掌がら準備のために欲するだけの時を費やすことが許されるし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...無用の翰墨(かんぼく)と貴重の日を費やすようなことは...
吉川英治 「三国志」
...――これ以上金ヶ崎一城に、日を費やすのも、兵を損じるのも、策を得たものではありませぬ」「では、なにか、それをなさずに、敵の本拠へ迫る御案がありますか」「まず、木下へいわせてごらんなされい...
吉川英治 「新書太閤記」
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