...そんなに茶席が建てたければ、茶屋四郎次郎(ちややしらうじらう)の邸跡(やしきあと)や何かの麦畑でも、もつと買占めて、むやみに囲ひを並べたらよからう...
芥川龍之介 「京都日記」
...この会社は日本にある蚕卵をすべて買占め...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...飢饉に乘じて富豪が買占を爲る...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...この村中を買占めてしまった大地主だった...
徳永直 「麦の芽」
...もともと分れ分れの小屋敷を一つに買占めた事とて...
永井荷風 「狐」
...買占めて空庭(あきにわ)にして置けば閑静でよいと云って居られた...
永井荷風 「狐」
...「与八、聞いてくれ、あの梅の木を伐らせないように、残らずこっちで買占めるのだ」「へえ、あの吉野村の梅の木を、残らず買占めるんですか、何千本、何万本てあるやつを、そっくり買占めるんですか、買占めて、どこへ持っておいでなさる」と与八が、仰天してしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...買占めておくまでのことだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...この非常の際の買占め...
中里介山 「大菩薩峠」
...子供の買占めとは怪しからん...
中里介山 「大菩薩峠」
...「左(さ)れば爰(ここ)に外国人が大資本を投じて広く上地を買占(かいし)め...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...媽港(マカオ)あたりの英国商人がわれわれの荷を買占めにかかろうとしています...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「……米国某新聞系大手筋のキューバ糖大買占め……紐育(ニューヨーク)の砂糖が一躍暴騰して...
夢野久作 「鉄鎚」
...」は底本では脱落]『己(おれ)が銭を蓄(た)めて土地を買占めたと云ふ事が新聞に出た相だが...
與謝野寛 「執達吏」
...日本人で根気のよい支那人に沙中から掘らせて買占める人達が...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...あばき合いで買占めに来るし...
吉川英治 「私本太平記」
...早いとこ人間の買占めをやり歩く大仕事が...
吉川英治 「新書太閤記」
...其次は………イヤ中店(なかみせ)のおもちやを一手買占も出(でき)るだらうな...
若松賤子 「黄金機会」
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