...破片混りではあるが四百個ばかり買入れた...
會津八一 「支那の明器」
...買入れ方を申込んだ人があつた...
芥川龍之介 「風変りな作品に就いて」
...炭を買入れることだの...
豊島与志雄 「黒点」
...材木や石材などを買入れることから...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...その時のことです、相模の国の二宮金次郎という先生が、その年の季候をたいそう心配しておいでなさいましたが、土用にさしかかると、もう空の気色がなんとなく秋めいて来て、草木に当る風あたりが、気味の悪いほどヒヤヒヤしていましたが、ある時新茄子(しんなす)をよそから持って来てくれたものですから、その茄子を糠味噌(ぬかみそ)へつけさせて食べてみますと、どうしても秋茄子の味でございますから、これは只事ではねえぞ、さあ村の人たちよ、饑饉年が来るから用心しなさいと言って、その晩、夜どおし触書(ふれがき)をつくって諸方へ廻して、皆の者に勧めることには、明地(あきち)や空地(くうち)は勿論のこと、木棉(わた)を植えた畑をつぶしてもいいから、作(さく)をつくりなさい、蕎麦(そば)、大根、蕪菁(かぶら)、にんじんなどをたくさんお作りなさい、粟(あわ)、稗(ひえ)、大豆などは勿論のこと、すべて食料になるものは念を入れてお作りなさいとすすめ、御自分では、穀物の売物があると聞くと、なんでもかまわず、ドシドシ買入れ、お金が尽きた時は、貸金の証文までも抵当に入れてお金を借入れ、それで穀物を買い、人にもそのようにおすすめになりましたが、なにをそんなに二宮様がおあわてなさる、と本気にしなかったものもあるでございましたが、先生を信仰する人は、おっしゃる通りにやって、大助かりに助かったそうでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...子馬も一頭奥州から買入れて飼養したけれど...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...アピア市外に四百エーカーばかりの土地を買入れた...
中島敦 「光と風と夢」
...自分で読むために上陸の際に買入れて...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...私は江戸の商人の仲介でまともな品として買入れ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...第五に大砲のこと――薩藩から新式大砲を買入れ...
服部之総 「志士と経済」
...文亀二年になって売物に出た小座敷を買入れて...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...苧の買入れどころではなく...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...だが、ここに、さりとて、その言葉を、すぐにお受けするわけにならぬ義理もあるので――」と、広海屋は、考え込みながら、「そなたも知る、長崎屋、あれが、中々、目から鼻に抜ける儲(もう)け師、東の不作と見て、これからますます騰貴(とうき)すると見込みをつけ、今になって、買入れ、仕込みをいそいでいるのじゃ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...役石前石はもちろん買入れるのだが...
室生犀星 「庭をつくる人」
...民窯への無理解な買入れが続くことほど恐ろしい事はなく...
柳宗悦 「小鹿田窯への懸念」
...私はこの大作を早速買入れ...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...よくよく吟味して何度か通った上で買入れる...
柳宗悦 「民藝四十年」
...買入れて来たものであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
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