...マクドーガル教授の著書「社会心理学」中に在る仮設的の一貴公子の例を引いて下の如く紹介しているが...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...この様な貴公子の自己本位的情操は...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...これは仮設的の一貴公子の話で...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...ある王子とシビという貴公子の物語として傳承されたのが原形であろう...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...貴公子のはうで泳いで来ればいいのに...
太宰治 「富嶽百景」
...どこか貴公子然たるところのある男であった...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...女たちが此の人質の貴公子に儀礼を拂った時...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...その鼻は美しき貴公子(きこうし)の鼻と異なる所なく必ず細き曲線に限られ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...弱冠の貴公子がいたことを...
中里介山 「大菩薩峠」
...貴公子というべきものであることは確かです...
中里介山 「大菩薩峠」
...この稽古を終ってから、右の貴公子が、兵馬に挨拶をして言いました、「そなたほどの年で、それだけに使える人は全く珍しい、どこで修行なされたか、流儀は直心蔭(じきしんかげ)じゃの」「はい」「そなた、剣術ばかりか、他の武芸は?」「はい、槍も少し覚えました」「ほう、それは頼もしい、して、馬は?」「馬――も少しばかりせめてみたことがございます」「おお、それは一段、では、桜の馬場で、わしと一緒に一せめして、それから小日和田(こひわだ)へ野馬をこなしに行ってみようではないか」「はい……」「武芸ばかりかの、そなたは、ほかに何ぞたしなみはないか」「何も存じませぬ、未熟者でして」「いや、そうではあるまい、そなたの剣術は本当に修行している、して、泳ぎは?」「水泳でございますか」「左様、水泳をそなたはやりますか...
中里介山 「大菩薩峠」
...英気溌剌たる貴公子であった...
中里介山 「大菩薩峠」
...貴公子の挨拶が用人の頭の上を走ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...「それがその、ほかの事と違いまして、現在自分の家がありながら、葬式の席をかせと申しがたいことでもござりまするし、それに、当人が、第一よろしくござりませぬ、それ故に死んだ後までも親類中に忌(い)み嫌われて、葬式の席を貸そうと申し出でる者も無いこと故に……」用人が、かく弁解すると、貴公子は、「だから、この家でやるがよい、わしはいっこうかまわぬのじゃ」「それが、甚(はなは)だ恐れ多い儀でござりまして、当人は不浄の上に、人より天罰と申されるほどな非業(ひごう)の死を遂げた人間でござりまするが故……」「うむ、天罰、何かよほどの悪いことをしたのかな」「淫楽に耽(ふけ)りまして、目も当てられぬ挙動(ふるまい)をのみ、致しおったそうでござります」「ナニ、淫楽に耽った……」「はい」「淫楽――というのも程度問題じゃな、これだけの家を踏まえている主人として、妾(めかけ)の一人や二人あったからとて、死んだ後まで、そう嫌わんでもよいではないか」貴公子が存外、さばけて挨拶をするのを、用人は、いっそう恐縮して、「それがその、男性でござりませぬが故に……」「男性? 男ではないのか、この家の元の主人は」「はい、夫なるものは死に失せまして、後家を立てておりましたが、いやはやどうも、箸にも棒にもかからぬ淫婆でござりまして……」「おお、そうか、女主人であったのか」「はい」しかしながら、女主人であるが故によいとも、悪いとも言わず、碁の手が難局になったと見えて、そこで貴公子は沈黙してしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この貴公子を取り散らした自身の部屋へ置いて行くことを済まなく思いながら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「こうした貴公子に愛してもらえば...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...貴公子らしくはなく...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...或日同僚の西園寺という貴公子に...
柳田国男 「予が出版事業」
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