...農民は、原野に繩を張りらし、貴公子は、狩獵のための森林を占領し、商人は物貨を集めて倉庫に滿し、長老は貴重な古い葡萄酒を漁り、市長は市街に城壁をらし、王者は山上に大國旗を打ち樹てた...
太宰治 「諸君の位置」
...そつくり貴公子のやうに見えるだらうと思つてゐたのです...
太宰治 「津軽」
...貴公子の顔に似た顔をしています...
太宰治 「トカトントン」
...この豪胆な貴公子の意気を喜びましたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...かの白面にして豪胆なる貴公子はここにはいません...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのわび住居(ずまい)まで同道しや」貴公子はこう言って...
中里介山 「大菩薩峠」
...貴公子は、さっさと奥へ通って、自分の居間と覚しいところの一室に座を占め、兵馬を坐らせて、涼風を煽って、汗ばんだ肌を押しくつろぎ、「そなた、もう食事は済みましたか...
中里介山 「大菩薩峠」
...卵殻もどきの貴公子の微笑と遅鈍な子供の白血球とは...
中原中也 「在りし日の歌」
...一度(ひとた)びこれを握るときは人目を眩(くらま)せしむるに足る目勇(めざま)しき働きをなすものなりかく漆桶(しっとう)を抜くがごとく自転悟を開きたる余は今例の監督官及びその友なる貴公子某伯爵と共に(くつわ)を連(つら)ねて「クラパムコンモン」を横ぎり鉄道馬車の通う大通りへ曲らんとするところだと思いたまえ...
夏目漱石 「自転車日記」
...お二方のような貴公子にはまして対象になる女があるものですか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...手づかいとかに貴公子の舞はよいところがある...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...貴公子でおありになっても...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「こうした貴公子に愛してもらえば...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これほどの幼児でいてすでに貴公子らしいりっぱな眼眸(めつき)をして艶(えん)な感じを持っていることも普通の子供に違っているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この子はすでに美しい貴公子の相があるのは危険なこととも思われる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...実際すぐれた貴公子でおありになったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...貴公子然と構えて...
吉川英治 「平の将門」
...まぎれもない貴公子文学者...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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