...自分の読本が貴公のような軽薄児に読まれるのは...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...貴公は寒暖計を持っているか」「私は持って居りませんが...
海野十三 「地軸作戦」
...多分に有する権力ありて馬鹿なる一貴公子を想像しみよ...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...運転手と並んで腰かけていた貴公子風の男だった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...何(ど)うだい、貴公には古松研、拙者には沈南蘋(しんなんぴん)の名画があるが、あれを一つ賭けてみようぢやないか...
薄田泣菫 「茶話」
...その後久しくかけ離れていたが、ある夏熊本の高等中学から、郷里の高等中学へ戻って来たK―のでくでくした、貴公子風の姿を、学校の廊下に認めてから間もなく、笹村は学校を罷(や)めてしまった...
徳田秋声 「黴」
...貴公子の充分なる諒解があったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...此先貴公は何(ど)うするのだ」「百姓になろうと思うが何(ど)うだ」「それは良い覚悟だ――俺も実は内々そんな事を考えて居たよ」二人は顔を見合せて...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...面影(おもかげ)はなれぬ貴公子(きこうし)あり...
一葉女史 「たま※[#「ころもへん+攀」、U+897B]」
...国老なり貴公のほうから拒まれるのは必定と思っていたから...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...貴公と小林勘蔵と...
吉川英治 「大岡越前」
...ここはじっとご自重あって対策を他日に期して和睦(わぼく)をお求めあることが万全であろうと考えられますが」「貴公もそう思うか」「勢いの旺なるものへ...
吉川英治 「三国志」
...貴公を絶対に庇(かば)っている...
吉川英治 「新書太閤記」
...甘くすると、つけ上りおる』又之丞は、飽くまで、柔和に、『いやそれも嫌なら訊ねまい、しかし左官屋殿、一体貴公達は、雲を掴むような疑心を抱いて、何名、この上方へ来ているのか』『…………』『千坂兵部殿のさしずだろう』『……潮田氏(うじ)』と、作兵衛は初めて口を開いた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...隙を見て、外へひっぱり出すから、貴公は、そのまま坐っていてくれ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...氏長者前関白(うじのちょうじゃさきのかんぱく)という家がらの貴公子であり...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それでもまだ又八には、明確な記憶をよび起せなかったが、一ノ宮源八が、ことばを重ねて、「その時、貴公は、小次郎殿の名を騙(かた)り、偽(にせ)小次郎となって、所々、徘徊(はいかい)しておられたのを、拙者は真(まこと)の佐々木小次郎殿と信じ……」「ああ、あの時の!」思い出して、大きくいうと、「そうじゃ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そう言うのです」「貴公...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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