...厚重(こうちよう)を貴ぶ...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...大隈伯の思想は経験より結撰し来る故に其の開展するや帰納法の形式を具ふ伊藤侯の思想は読書より結撰し来る故に其の開展するや演繹法の形式を具ふ大隈伯固より読書を嗜む然れども抽象的理論よりも寧ろ具象的事実を貴ぶ伊藤侯固より経験を非認せざる可し然れども侯の得意とする所は寧ろ学理に在りて事実に存せじ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...率意の書法は生を貴ぶ...
内藤湖南 「北派の書論」
...芸術派の不明快を貴ぶ文学論の衝突が起こってくる――と横光利一はあるところで言う...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...「開化の人は清潔を貴ぶの風あれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...これを救わんとするの議論は誠に貴ぶべしといえども...
福沢諭吉 「教育の事」
...平生徳義の貴ぶべきことを唱導せられた師としては...
穂積陳重 「法窓夜話」
...日々この四老に会してわずかに市城名利の域を離れ林園に遊び山水にうたげし酒を酌(く)みて談笑し句を得ることはもっぱら不用意を貴ぶ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...例へば着物の縞などは殊(こと)に細かきを貴ぶ人多く...
正岡子規 「病牀六尺」
...曼陀羅といふものは元(も)と婆羅門(バラモン)のもので仏教ではこれを貴ぶべきいはれはないものである...
正岡子規 「病牀六尺」
...それに市民的秩序を貴ぶこの人たちのいうことは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...リチャード・バートンはアラビア人が小唇の黒きを貴ぶ由をいった(一八九四年版『千一夜譚』注)...
南方熊楠 「十二支考」
...賢一が兄貴ぶって指図しているのに...
水上滝太郎 「遺産」
...どうしてこの保守を何より貴ぶ地方の滝川家の娘と結婚したかは疑問だったが...
横光利一 「旅愁」
...己を粗にして人を貴ぶ...
吉川英治 「三国志」
...きわめて清浄を貴ぶ風習から...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...そうしてこの俗人の世界にもまた貴ぶべき真人のあることを...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...外相をもって人を貴ぶ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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