...この心がけはいつの世にも貴いものだと思います...
上村松園 「わが母を語る」
...「これは貴い御子樣だ」と言つて...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...生徒の生涯(しょうがい)を貫ぬいてその魂を導き引き立てるような貴いありがたい影響はどこにもなくなるだろう...
寺田寅彦 「蓄音機」
...私には貴い残りものなんだ...
豊島与志雄 「蠱惑」
...それでも私にはやはりあなたが貴いのです...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...范司令殿の貴い血は...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...まして貴い人間の生命――これは...
永井隆 「この子を残して」
...なんの我等に貴いところがありましょうぞ...
中里介山 「大菩薩峠」
...貴いところがあるのじゃありますまいか……』と言いますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間生活の多くの貴い部分が...
中島敦 「かめれおん日記」
...あの弱い師父(しふ)の中にある・この貴い強さには...
中島敦 「悟浄歎異」
...貴いもののようにそっと残されて居ります...
野村胡堂 「古城の真昼」
...その山に葬られた貴い...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...貴い母や兄弟を目映(まばゆ)がらせた昔の事を...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...彼はその祖国を自由にするという最も貴い善行のためにすら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただわれわれの心からな跪拝(きはい)に価する――そうしてまたその跪拝に生き生きと答えてくれる――一つの生きた、貴い、力強い、慈愛そのものの姿であった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...従って真に貴い諧謔は「痛苦」から...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
...世人は直ちに「貴い人だ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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