...金は哀れなほどより貯えがなかった...
有島武郎 「カインの末裔」
...半白の口髭を貯え...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...其肥満の体躯(からだ)全部に貯えているのが生縄のお鉄で有った...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...当人もまた金を貯えているのを人に知られることを極度に恐れているもののごとく...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...また熱の直接に空気へ放散するのを一部その中に貯えておく事である...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...地下の世界で一生懸命に毒念を貯えていたのとで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...たんまりと貯えているつもりのお角の気取り方は...
中里介山 「大菩薩峠」
...丹念してそれを貯えて置くことじゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...低温室の中に貯えておくと...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの冬」
...素(もと)より懐中には一文の貯えもありません...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そのとき城中に貯えてあった南部の兵糧丸を用いたことと思う...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...天井からも下がっていた――貯えられている薪(まき)はすでに全部使い果たしてしまった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...白米を箱に詰めて何百箱の兵糧(ひょうろう)を貯え...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...また灰乾として貯えてもおくとみえる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...食物の貯えが同一である限り...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...非常に多く貯えていることが後に知れて...
森鴎外 「佐橋甚五郎」
...稔りのない季節のために食べ物を貯えているではないか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...他の枝枝が強い弾力を貯え得られたことは...
横光利一 「旅愁」
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